「作詞? やったことないけど、今はAIの時代でしょ。 プロンプト書いて、ポチーで神曲爆誕っしょ!」
そう思っていた時期が、私にもありました。
結果から申し上げます。
現在、私は深夜2時に一人で「言葉の音節」と「韻踏み」に苦しみ、頭を抱えながら自力で歌詞をフル執筆しています。
おかしい。こんなはずじゃなかった。
楽をするためにAI様をお呼び立てしたはずなのに、なぜ私は自ら汗を流してアマチュア作詞家デビューを果たしているのでしょうか。
今回は、AIにラクをさせてもらうはずが、なぜか「自力で血反吐を吐きながら作業する羽目になった哀れな人間」の楽しくも悲哀溢れる事例をご紹介します。
どうぞ笑ってやってください。
現場から届いた、哀しき「AI被害者(自爆)」の報告会
この「AIに任せて楽するはずが自力で地獄を見る現象」、私だけではありません。
被害者は全国に大量発生しています。
1. バイブコーディング:「AIに喋るだけでアプリ完成って聞いたのに」
「プログラミング知識ゼロ? 問題ない! AIに語りかけるだけでアプリが作れる時代です!」という言葉を信じた哀れな羊。
- 1日目:「すごーい! ボタンできた! AI様天才!」
- 3日目:「なんか無限ループするから直してって言ったら、もっとヤバいエラー出たんだけど」
- 1週間後:「Gitのコンフリクトを手動で解消しつつ、TypeScriptの型定義エラーを潰しています。公式ドキュメントが睡眠薬代わりに最高です」
プログラミングを一切したくなかった男が、気づけば深夜に黒い画面(ターミナル)とバトルする立派なエンジニアに仕上がっていました。
なんて事もあるのが、この世界。
涙なしには見られません。
2. AIイラスト修正:「指が6本あるから、ちょっと消すだけ」
AIが出力した神絵を見て「指が1本多いな。ここだけちょちょいと消すか」と軽い気持ちでレタッチソフトを開いたイラスト初心者。
- 15分後:「指消したら、なんかすげえ違和感あるな……」
- 1時間後:「関節の向きがおかしいのか? 手の骨ってどうなってんだ?」
- 現在:「関節の可動域と骨盤の傾きを解剖学の本で勉強しています。ついでに光の屈折率と服のシワの法則も叩き込みました。ペンタブ最高!」
指を1本消すはずだった人は、無意識に解剖学の資料を漁り、知識を身につけたガチ絵師の階段をよぼよぼ上りはじめ、変貌を遂げていました。
指1本修正の代償がでかすぎる?
いや、これでいいのかも……
なぜ私たちはAIによって「自力作業」へ引きずり込まれるのか?
答えは簡単です。
AIが出してくる「微妙に惜しい30点~60点のアウトプット」が、人間の変なこだわりを爆発させるからです。
100点なら、何も言いません。
惜しいのが、耐えられない。
- AIの「なんか違う」にブチギレる:AIが出してきた歌詞の「協力しよう協力しよう」みたいな、ただただダサいフレーズを見て、「いやそうじゃない!!」と変なスイッチが入る。
- 指示を出すより書いた方が早いと気づく:「もっと切なくて、でもちょっと強がりで、夜の高速道路を走ってる時に聞いてて涙が出る感じの言葉にして」とAIに10回指示を出す間に、自分の手で「ハイウェイの街灯が〜」って書いた方が100倍早いことに気付く。
- 気づいた時には手遅れ:AIの提案を「これはダメ」「これも違う」と不採用にし続けているうちに、逃げ場がなくなって自分が全編執筆するハメになる。
結論。AIは「ドラえもん」ではない
楽をするための秘密道具だと思って頼ったAIは、ドラえもんではありませんでした。
本来なら、上手くならないと感じられないイライラを、先取させてくれる装置です。
AIに仕事を奪われるどころか、AIのせいで自発的に勉強と作業をさせられているのが、今の私たちのリアルなのかもしれません。
黎明期の景色なのか、それともシンギュラリティが起きても、この現象は消えないのか。
はてさて。
マジでちゃんとして……課金してんだぞい、こちとらさぁ。
作詞、超難しい。
曲が良いせいで、普通に良い曲に聞こえん?
いや、作詞もがんばったんやで。
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