まさか自分が不正使用されるとは
始まりは、珍しくクレジットカードの明細書を見ていた時だった。
私のクレジットカードに記載されている文字は、毎度同じ様な物だ。
携帯電話、インターネット、保険料等々の自動引き落としが精々で、時々Amazonやsteamに始まるオンラインサイトで本にマンガにゲームやガジェットを買う程度の物。
その中に、見慣れない文字がある事に気付いた。
ヤフージャパン 498円
は?
と思った。
Yahoo!のアカウントは、あるにはある。
だが、メールがストップされる程度に使用実績も無く、そのアカウントでは一度も有料サービスを利用した事も無い筈だ。
それでも、記憶違いで登録されているのではと考え、Yahoo!のアカウントを確認するが、やはり使用した形跡はない。
クレジットカードの明細を遡って見ると、支払いは既に3ヶ月に渡って行われていて、3ヶ月前に一度使った記憶も勿論なかった。
少額だが、気持ちが悪い。
一応、家族のアカウントでも支払いが自分のクレジットカードになっていないか確認したが、家族にYahoo!を利用している人間は誰一人いない事の確認が取れた。
そこで、私はまず最初に、Yahoo!に問い合わせようと考えた。
だが、Yahoo!のカスタマーサービスが、分かりにくい。
問い合わせで調べても、どのサービスの問い合わせに聞けばいいのか一発で分からない。
サービスが多すぎて、使いにくい。
迅速な対応を求めたいと電話番号を探すが見つからず、チャットの窓口があるのかも、どこにあるのかも分からない。
Yahoo!の事だしとYahoo!知恵袋などで過去に自分と同じ様な状態の人がいないか調べると、どうやらヤフープレミアム会員になったまま忘れている人が似たような質問をしているのが見つかった。
ヤフーウォレット辺りの問い合わせから質問するのが良いらしいと調べの結果判断し、私は問い合わせ窓口からメールを送る事にした。
私が送ったメールの内容を要約すると
- 身に覚えのない支払いが発生している
- クレジットカードの不正利用なら、対処してほしいし、詳細を知りたい
メールを送ると、すぐに問い合わせ受付完了のメールが届き、数時間置くと担当者からの返信メールが届いた。
内容を要約すると、
- 私が問い合わせたヤフーIDからは支払いは発生していない
- 問い合わせたクレジットカードから支払いは発生しているが、ここで該当するIDは明かせない
- 支払いを止めたいなら、クレジットカードの支払い停止申請をして欲しい
仕方ない。
メールに貼られたリンクから支払い停止の申請をして数日置くと、メールが届いた。
その内容は、
- 問い合わせにあったID「○○〇(意味の無いアルファベットの羅列)」の支払い停止をしました
長々とした文章だが、内容としては、それだけであった。
え?
不正利用とか、触れないの?
むしろ、そこが気になったのに?
IDが分かっても、登録されているメールアドレスもパスワードも分からない。
聞いたところで、大して手の打ちようもないし、意味も無い。
私はすぐに、被害に遭ったクレジットカードに書いてある電話番号にかけ、担当者に事情を話した。
- ヤフープレミアムで誰かにクレジットカードの不正利用をされた
- Yahoo!に問い合わせて支払い自体は止めて貰った
- と言う状態なんですけど、私はどうすれば???
すると、クレジットカード会社の担当者の方は、こちらの状況を察して、対応してくれたのだ。
ここまで、出来の悪い機械と会話をしている様な気分だった為、それだけでクレジットカード会社が味方に思えた。
私は、自分の状況と、自分がどうすれば良いかしか聞いていない。
内心では、不正使用された分の支払いとか、流出したらしきクレジットカードの変更を期待していたが、クレジットカード会社側は、完璧に私の要望に応えてくれた。
その対応と対処の要約が、こんな感じだ。
- 不正使用と言う災難に遭った事への、同情
- クレジットカードの番号が流出した訳ではないであろう、状況の推測
- Yahoo!のオークションを詐欺目的で使う為に、他人のクレジットカードをランダムに入力する違法ソフトを使った犯罪の手口があるらしい、と言う情報(怖っ!)
- その手口が横行していて、気付いていない人もいる。気付いたのは幸運。と言う謎の褒め
- 不正使用された私に支払い義務はなく、払う必要が無い、と言う安心させる情報。
- 1ヶ月以内がちゃんとした調査範囲だが、明細も確認できるので3ヶ月分全て保証されるだろうと言う情報
- Yahoo!側との話は、以後クレジットカード会社が行うので安心して欲しいと言う、こちらの煩わしさからの解放
- リストが流出していなくても、番号が流出した危険性は変わらないので、すぐに新しいカードを送ると言う、当然の安全策
- その際、こちらに不都合が無いようにどういう行動をとるべきかの親切なガイド
と言う様な流れで、クレジットカードの不正使用はされたが、クレジットカード会社のコンシェルジュ並みの気持ちの良い完璧な対応によって、私は、スッキリしていた。
そもそもの原因である犯罪者と、微妙で機械的な対応しかしてくれないYahoo!に対して溜息を洩らしながらも、クレジットカード会社、置いては担当者の方の人間的な対応に、小さな感動を感じたのであった。
私は、支払いの明細をあまり見ない人間だが、今回は本当に運が良かった。
これからは、毎月確認ぐらいはしようと思った。
それと、クレジットカード会社のカスタマーサポートを他のサービスも見習って欲しい。
わりとマジで。
※なお、読めばわかると思うけど、今回の件はYahoo!は別に悪くはない事を一応記載しておく。
メールの対応も、大企業的な素っ気無いツン対応をとっただけの話だと思う。
こういった事件が多発している(らしい)事も自覚している筈なので、裏では当然、同じ様な被害者を出さない様にと対応策をYahoo!側も考えている筈である(期待と希望)。