【ネタバレあり感想】『攻殻機動隊 SAC_2045 シーズン2』を見ました。【ちょっと考察】

最後一気に難しいっ!

攻殻機動隊 SAC_2045 は、ネットフリックス配信されている攻殻機動隊の最新シリーズ。

流れ的にはSACシリーズの恐らく4作目で、フル3DCGアニメーションが採用されている。

感想としては、全体的には面白かった。

ただ、最後の最後で、一気に理解する為の難易度が上がり、必要そうな予備知識をかじっていても難しい。

以下、詳しい感想をば。

「攻殻機動隊SAC_2045」は、こんな話

SACが2030年、2ndGiGが2032年、SSSが2034年、そして今回のSAC_2045が文字通り2045年が舞台となっている。

今回は、米帝(アメリカ)が作ったらしきAIの暴走によって世界が大混乱、貨幣価値が崩壊し、計画的な戦争「サスティナブル・ウォー」が起こり、世界中で「レイド」と呼ばれる内戦が起こっている時代。

「ポスト・ヒューマン」と呼ばれる謎の敵と対峙する事になり、9課が再結成され捜査を行い、真実を近付いていく中で、謎の暴走AI、ポスト・ヒューマン、捜査線上にあがったシマムラタカシと言う少年の暗躍が事件を通して繋がっていく、と言うのが2045シーズン1のザックリした内容だ。

シーズン2では、謎のAIの正体判明、行方不明になったトグサとの合流、2045シリーズから仲間となった江崎プリンの正体、最後は東京を舞台にいつもの核発射を防ぐ為に9課の面々が奔走、ポスト・ヒューマンと化したシマムラタカシの計画の全貌判明、等々が描かれる。

3DCGアニメの出来は良し

表現手法として好き嫌いはあるだろうが、アニメーションのクオリティ自体は高かった。

非現実的なジャンプを伴うアクションにはアニメーション的な拙さもあるが、シーンによっては実写と見紛う背景とか凄いし、作画が崩れない恩恵も感じた。

その反面、画面内を情報で埋める事が2Dアニメとは文法が違う事で難しそうに見えるシーンもあり、物を丁寧に配置しても閑散として見えるシーンが多いのは、狙ったのか3DCGアニメの弊害なのか、寂しく感じた。

表情変化も乏しめだが、リアリティは全体として高め。

攻殻慣れしてると、どんでん返し耐性がついてて驚くシーンが少ない

良くも悪くもいつもの攻殻機動隊な部分があり、「目を盗まれた」「枝をつけられた」「いつから現実じゃなかった」的な電脳ハック戦があり、シリーズファンほど事も無げに気付ける。

なので、旧シリーズでは「すげー!」って感じだったシーンのパターンで感想が「やっぱりな」なのは、良いとも言えるし悪いとも言え、まさになんとも言い難い気持ちに。

大どんでん返しは、理解が難しい反面、凄かった

クライマックスに待つ大どんでん返しは、素直に面白かった。

ただし、理解に予備知識を必要とし、それをかじっていても理解が難しい仕様にはラスト付近の話を繰り返し見て尚理解しきれない難しさがあった。

最高に良かった部分であると同時に、最後の最後で評価が割れそうな部分でもあり、難解である。

超ネタバレ! 「ダブルシンク」って何?

劇中で突然登場する「ダブルシンク」と言う言葉。

これは、日本語訳で「二重思考」と言い、小説「1984」内に登場する物が元ネタとなっている。

元の意味は「相反し合う二つの意見を同時に持ち、それが矛盾し合うのを承知しながら双方ともに信奉すること」と言う物だ。

劇中に登場する米帝が開発した謎のAIが「1A84」と言う名前で呼ばれ、シマムラタカシが「ビッグブラザー(1984に登場する独裁者)」と呼ばれているので、元ネタとして間違い無いだろう。

シマムラタカシは、ウィルスを世界中にばらまき、ビッグブラザーとしてダブルシンクを電脳化した全人類に感染させ、人々に夢と現実を同時に信じた状態にさせる的な状態にする事で無自覚な進化を促し、人類の永続性を保とうとした、的な話だと思われる。

で、「N」って何なの?

1984ネタなら、「N」は「ニュースピーク(新語法)」か、それに類する単語だろうか?

悟り・解脱に近い状態、摩擦の無い世界。

後で、もう一周するが、とりあえず1巡目時点での予想で。

ニュースピークとは、「1984」では言語レベルで党やビッグブラザーのイデオロギー(思想)に反する事を、考える事さえ阻害する物だ。

劇中で「N」となると、シマムラタカシの思想に電脳もAIも、ゴーストがあれば容赦無く強制共感させられ、タチコマさえも敵対行動を強制させられてしまっていた。

少佐は、プラグを抜いた? 抜かなかった?

今回のシリーズの結末は、いわゆるオープンエンド方式で、視聴者に結末の解釈を委ねた物となっている。

とある理由からダブルシンク状態を脱出出来た草薙少佐に、別の理由でダブルシンク出来なかった江崎プリンとシマムラタカシは最後の選択の機会を与える。

シマムラタカシが世界と繋がるプラグを抜くとダブルシンク状態から人々は目覚め、プラグを抜かなければ電脳化した全人類がNとなりダブルシンク状態は継続され、人類は進化する。

だが、プラグを抜くシーンは描かれない。

草薙少佐の選択は、どっちだったのだろうか?

ラストの解釈

最後、日常に戻った公安9課。

オモシロと江崎プリンが新人としてやってくる。

東京での事件の記憶が無いのか、東京での事件自体が途中から米帝を騙す為の夢だった事が示唆され(トグサ行方不明以降からNが発生し、スマートガス散布時には曖昧となり、核発射は米帝を騙す為の演出だった)、いつも以上に何が夢で何が現実か分かりづらく、まるで見ているこちらも電脳をハックされた様な気分。

確かなのは、江崎プリンに関する、皆への記憶の改竄が明らかに行われた反応。

ダブルシンク状態を回避出来る草薙少佐は、すべてを確実に知っている。

江崎プリンも記憶があるのは、涙から分かる。

少佐の、一事件終えるとネットの海にダイブしたくなるいつものオチ。

バトーとの再会に向けての合言葉「1A84」と、草薙少佐だけは記憶に連続性が確実にある物の、バトーはどこまで覚えているか分からず、勘の良さで何かを察している様子が描かれる。

だが、プリンはダブルシンク状態となった人類の進化を見届ける覚悟だったのが、9課へ戻ったと言う事は、人類の進化を見届ける必要が無くなったのかな、と。

つまり……

終わりに

今シーズンもタチコマに泣かされるかと思ったが、まさか一時的とはいえ敵になるとは。

正直、ポスト・ヒューマンが強過ぎて、9課は少佐以外手玉に取られてしまったと言う感じで、今までのシリーズとは大分印象が違った。

とは言う物の、クライマックスの米特殊部隊戦は熱かったし、最後の衝撃のどんでん返しは面白かったのでトータルでは好意的だ。

個人的に、サイト―さんが好きだが、まずまず活躍してくれて満足。

タチコマが便利なムードメーカーぐらいの扱いだったので、もう少しバトーさんラブで頑張ってくれれば、いつもの「自己犠牲AI成分」を摂取出来て良かったが、外して来たのはそれはそれで衝撃的で良かった。

江崎プリンと言う名前も伏線だったのは面白かったけど、全身義体とは言え全裸でフラフラするなとは思った。

面白かったけど、シリーズの中ではSACと2ndGiGがタチコマ特攻成分があって、やっぱ頭一個抜きんでて好きなのよね。

ああ、あと、シーズン1と2の間が空いてるのは、設定が記憶から飛ぶから良くないね。

2045を見るなら、24話一気見を推奨。

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