定義

【ネタバレあり感想】『白蛇: 縁起&白蛇2:青蛇興起』を見ました。

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泣かせてくれる良作

中国のアニメ映画、白蛇(はくじゃ)を1、2と見たので、感想をな。

白蛇とは?

白蛇とは、中国の四大民間説話の一つである「白蛇伝」を原作とした、CGアニメ映画シリーズである。

白蛇伝と言えば、日本では1958年公開の初国産カラー長編漫画映画が有名だ。

白蛇伝と言う物語は、中国では非常に人気で、映画・ドラマ・アニメ・ミュージカルと、様々な媒体で見る事が出来る。

そんな人気な物語の基本は、おおむね「白蛇が化けた美女と人間の男性による異類婚姻譚」であり、悲恋の物語だ。

元は、人の肝を食べようと攫う白蛇の妖怪の物語だったらしいが、長い時を経るうちに様々な物語に影響を受け、基本形へと至ったらしい。

で、そんな古典である白蛇伝をベースに、独自の世界観で白蛇伝を描いたのが、今回見た白蛇シリーズである。

1作目は白の物語

まず1作目の「白蛇: 縁起」だが、

<内容>

『白蛇:縁起』は中国の四大民間説話の一つ『白蛇伝』の前世の話。晩唐の時代、国師が民間人に蛇を大量に捕獲させていた。白蛇の妖怪「白」(見た目は人間の美少女)が国師を刺殺しようとしたが失敗。少女は逃亡の末、記憶をなくしてしまったが捕蛇村の少年「宣」に救われる。「白」の記憶を取り戻すため二人は冒険の旅に出る。その旅の中で二人は恋に落ちるが、少女が白蛇の妖怪ということも明らかになってしまう。一方、国師と蛇族との間に激しい戦いが始まろうとしていた。二人の恋に大きな試練が待ち受ける。

公式引用

と、酒のパッケージみたいな見た目は一旦置いておき。

前世の話と公式の説明があるが、盛大なネタバレである。

それも一旦置いておこう。

1作目は、不老不死になる為に蛇を使った術を使おうとする国師と、蛇狩りに反発する蛇妖怪の蛇族との争いから物語が始まる。

蛇族を救う為に国師を暗殺しようとした蛇妖怪の美女「白(はく)」が、暗殺に失敗し、逃げ延びるが記憶喪失に陥ってしまう。

それを助けたのが、国師の命令で蛇を捕まえている捕蛇村に暮らしながら、蛇が苦手な心優しい青年の「宣(せん)」だ。

この二人が惹かれ合い、白の記憶を取り戻す旅に出るのが、物語の動き出しと言えるだろう。

それを描きつつ、同時に国師と蛇族の争いが激しくなっていき、白と宣も巻き込まれ、白の記憶が戻ったり、宣が争いを止めようとしたり、結局全面戦争になったり。

ネタバレ:宣の自己犠牲がとにかく泣かせる

1作目だが、白の事を考え、真っ直ぐに力の限り出来る事を何でもして尽くす宣が、まあ尊い。

種族の違いを受け入れ、人をやめ、危険に飛び込み、白の為に捨てて済む物は全て捨てる。

姿勢を行動で示し続ける姿は、最初は何も感じていなくても、最後まで見ると応援せずにはいられない。

そして、最後には白を救おうとして、限界までがんばり過ぎて守る様に静かに事切れる最期と、あまりにも格好良い死に様に、こちらは画面が見えない。

さらに、続く白の行動で、もうボロボロ。

でも、ネタバレを思い出して。

前世の話なのよ。

白は、宣の来世を見つけ出し、二人は結ばれる。

やっぱ、ハッピーエンドじゃなきゃね。

2作目は青の物語

2作目の「白蛇2:青蛇興起」は、

<内容>

法海の手に落ちた姉を救おうとするうちに、荒れ果てた暗黒都市に迷い込んでしまった青(せい)。

そこで、過去の記憶がないという謎めいたひとりの青年と出会う。

公式引用

は?

え?

法海?

と白蛇伝を知らない人の多くがなる急展開から2作目は始まる。

簡単に説明すると、白蛇伝の世界は、1作目のラストまで見れば原作を知らなくても分かるが、転生が存在する。

で、法海は原作では、元はイボガエルの妖怪の道士(仙人を目指してる人)で、前世で白蛇に、500年の修行の成果である内丹(霊薬)を奪われ、500年の努力を無駄にされると言う憂き目に遭い、白蛇を激しく恨んで死んだというキャラクターである。

人に転生し禅師となり、法海と言う高僧となって、白に復讐にやってくる。

そのシーンから唐突に始まり、1作目のラストで宣の転生体を発見した白は転生した宣と結婚して子供を成したが、物語冒頭では転生宣は出家して法海の下で修業しているらしき姿が描かれる。

1作目のハッピーエンドを返せ。

本作での法海自体は、前世の恨みから白を襲っているわけでは恐らく無く、仏教の道で何やら悟ったらしく「煩悩や執着を悪と決めつけての、解脱の押し売り」とでも言うのか、非常に厄介そうな理由で白と青(せい。白の妹で1作目にも登場)に襲いかかる。

その結果、白は良く分からない理由で雷峰塔に封印され、青は修羅道の世界に落とされ、執着を捨てる事を強制される。

2作目の目標は、法海によって雷峰塔に封印された白を救う為に、修羅界の脱出を目指す事。

青は、法海の手によって強制的に修羅界に落とされるが、そこは一種のリンボで、生死の狭間の世界。

強い執着を持って死んだ人々が行き着き、執着を捨てるまで彷徨う事になる世界だ。

過去も未来も無い全ての時代の執着を持った人々が流れ着くそこで、青は記憶の無い男に危ない所を救われる。

そこで修羅界の脱出方法を探しながら、修羅界を支配する世紀末ヒャッハーな妖怪の二大勢力の争いと、修羅界を浄化しようとする謎の苦難の力の波に巻き込まれていく。

ネタバレ:これ、中国版エンジェルビーツだ

ちなみに、エンジェルビーツは御存じだろうか?

知らないなら、知らないままで、本作を見よう。

知っている人には、物語のギミックに気付く大きなヒントとなるだろう。

ごめんね、この記事、ネタバレありなんだ。

本作は、あらゆる時代の執着を持った人が集められるという設定が、1作目で出てきた「転生」と言う設定と合わさり、生かされ、面白い感動作に仕上がっている。

物語のクライマックス、青は姉の白の封印を解く為に、法海と戦い、法海の寿命が尽きるまで20年間(修羅界時間で1日)挑み続けると言う、修羅界と言うタイムマシンを利用して倒し、雷峰塔の破壊に成功する。

雷峰塔は975年に建てられた塔で、本作の始まりは1131年から1162年の間で、1924年の雷峰塔倒壊は白を救おうとした青のせいとして描かれる。

法海が寿命で死んだ所を見ると、倒壊まで700年以上開きがあるが、修羅界による時空の歪みから、と納得する事にする。

青が白を解放するのは修羅界の中からで、白は宣と子を遠い過去に失い、唯一の家族である青を見つけようと探す中で寿命を迎えるが、転生によって来世でも、その次の来世でも、その次の来世でも、青を探し続け、修羅界に辿り着いてしまう。

そう、実は、劇中のあるキャラクターが、青への執着から青を救おうと修羅界に来た白なのだ。

未来で青が白を救ったからこそ、時空が収束した修羅界で未来で死んだ転生白が青と再会すると言う構成なのだが、まあ泣かせる。

1作目は宣が魅せてくれたが、宣は2作目ではマジで良い所なし。

しかし、2作目では転生白が青の為に自己犠牲的に尽くす姿が描かれ、クライマックスは、また画面が涙で見えない。

3作目へ

本編が1も2も泣かせてくれる本作だが、キャラクターとして気になるのが、主人公達以外で通しで出続ける狐妖怪である。

1作目では宣の妖怪化に手を貸し、2作目では修羅界脱出を手伝ってくれる、生きながら自由に修羅界と現世を行き来出来る、劇中で明らかに最強格っぽい、事態を傍観している超越者なロリババアキャラ。

2作目のエンディングで入る3作目の予告だが、遂に九尾の狐が動き出す様である。

何やら、1000年毎に竜と何かやり取りをしているのか、1と2で作品のカラーが結構違ったので、3作目も大きく変えてきそうだが、楽しみ。

3作目の日本配信は、いつになるだろうか。

ちなみに、個人的には2作目のバス運転してる蜘蛛妖怪のお姉さんと、オオダコ妖怪が普通に良い奴で好き。

終わりに

白蛇は、1、2と見たが、CGクオリティは高いし、どちらもクライマックスで泣かせてくれる、非常に良く出来た感動作だった。

絵柄にクセを感じて手が出ないとか、中国のアニメと言う事で興味が湧いていない人もいるかもしれないが、それで見ないのは勿体無い作品である。

1作目は、記事執筆時はアマプラで見放題だし、2作目はネットフリックスで好評配信中だ。

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