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【ネタバレなし感想】「ベロニーにまつわるウワサ話」を見ました。

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社会問題提起型ミステリー

Amazonプライム配信の海外ドラマ「ベロニーにまつわるウワサ話」を見たので、感想を。

視聴時、なぜか6話が視聴不可だったので、そこは前後の話で察しての視聴ですが、まあ、内容は分かったので抜けてるけどヨシ。

あらすじ

<内容>

勤勉な警官のビベックが、ベロニーという名の美少女の殺人事件の捜査を引き受ける。メディアによる不当で扇情的な報道がベロニーの印象を手に負えないほど傷つける中で、ビベックは半端な真実と複雑な手掛かりの網をかいくぐり、事件を解決しなければならない。

本シリーズはプシュカル&ガーヤトリが製作し、アンドリュー・ルイスが監督を務めた。

と言うのが、公式による作品説明。

物語としては、ベロニーと言う17歳の美少女が殺されて発見され、ちょっとした勘違いから大きな話題になる所から始まる。

主人公を含めた警察が捜査していくのと並行して、ベロニーの死をコンテンツ化したワイドショー、小説化、面白おかしい噂話、等が社会に出回ったり、二次被害的に死者が出てしまったりして事件が複雑化していく。

更に、事件を解決したと言う事にして、捜査打ち切りを狙う警視の邪魔が入ったりしながら、主人公の捜査官が事件解決を目指して真実を追う。

と言う物。

ミステリーなのだが、スマートさに欠ける捜査が凄い

証言するみんなが世間体やプライドを守るため、あるいは噂話の鵜呑みや後ろめたさや悪意等、様々な理由で嘘や勘違いを含む証言をする事で、捜査が2転3転4転と迷走しっぱなし。

そんな諸々の状況に挫けず捜査する主人公は、被害者に心を奪われ執着したりしつつも、推理だけでなく「暴力による自白引き出し」と言うコンプラ無視の、日本で言えば昭和スタイル的な、外国の田舎の捜査ってこんななのかもしれないと言う強引な捜査でグイグイと真実に迫っていく。

はたく、殴ると、主人公が暴力警官なのだが、それが国柄当たり前すぎて全く問題にならない。

これは、最近の作品とか知的なミステリーに慣れていると、逆に新鮮だ。

そんなでも、最後に白日の下にさらされる真実は、ミステリーとして普通に楽しめた。

真のテーマは、残酷な社会への警鐘

だが、本作のテーマはタイトルの通り、事件そのものではない。

事件の裏側にある「他人事に対して冷たく残酷な社会」の中で起きる「無責任でデリカシーに欠ける噂」にある。

事件の被害者や被害者家族、あるいは関係者が受けるダメージは、事件そのものだけでなく、事件を対岸の火事として面白可笑しく消費する社会によってダメージが入り続ける事への問題提起だ。

被害者に非が少しでもあれば、同情されず、自業自得なのか。
被害者の家族が至らなければ、間接的な加害者なのか。

等々の、そう言った内情に土足で踏み込み、何の事情も知らない人達によって尊厳が踏みにじられる事への憤りが作品の重要なテーマだ。

どの国でも解決していない現在進行形の問題だけに、考えさせられる意味で良い作品だと感じたポイントだ。

捜査手法が、むしろ問題を複雑化している様な?

余談っちゃ余談なのだが、警察のビンタとかシバキ棒の使用頻度がエグイ。

主人公側がシバき倒す側で、捜査スタイルが暴力による自白強要が基本のせいで冤罪起こしまくるのも嫌にリアルで、警察民度の低さに一周まわって少し笑ってしまった。

日本では、現代を舞台ではもう作れないタイプの刑事ドラマだろう。

劇中で冤罪起きまくるけど、暴力による情報収集でちゃんと捜査も進んでいくから、昔の日本もこんなだったのかなと思うと、それも恐ろしい。

これが当たり前の人達が時代の流れでコンプラとか捜査の透明性を強要されたら、そりゃ捜査にならないとか文句を言うのも分かる。

現代の警察でも、逮捕された人が取り調べに対して録音や録画を要求すると拒否してくるのが実情だ。

ホワイト化とも言うべきコンプライアンスの徹底をしようとしていても、現実は理想から遠く、本作よりマシ程度の署はいくつもあるだろう。

と言うか、被害者へのダメージもあるが、捜査手法によるダメージも相当大きそうなのに、そっちは問題にならないのが、上でも触れたが、感覚の違いとして興味深い。

だが、まあ、その内、国全体のモラルが底上げされる事があれば、劇中の捜査手法も大きな問題になるのだろう事は間違いない。

ミステリーのオチとしては、普通に面白い

捜査手法は悪い意味で強引だし、メインのテーマは人々の噂による二次被害だが、本作はミステリー部分のどんでん返しまで丁寧に練られている部分があり、その点は面白かった。

被害者であるベロニーは最初・中盤・終盤で印象が全然変わるし、犯人の動機だったり、登場人物達の持つ価値観や感覚が現地の、一種の特殊性を生かした部分があって、その点も良い。

終わりに

手放しに面白いとか凄いと言い切れるほど何もかも出来が良いと言うタイプの作品には感じなかったが、独自性やテーマ性、作品としての尖り方が面白く、人は選ぶが好きな人は好きと言う感じのミステリードラマであった。

個人的には結構楽しめた。

好きなキャラは、ほんのちょっとしか出番が無い似顔絵画家かな。

追記:6話が視聴可能に!

いつの間にか6話が追加。

内容的には、売春や強姦殺人の描写があって、公開が遅れていたのかな、と言う内容。

大捕り物とか、仲間に死人が出たり、重要なエピソードが含まれているので、飛ばして7話に行った人は補完しておいた方が良い。

ベロニーは、酷い噂が流れるし、政治家のスキャンダルを隠す為に利用されたりと、散々な扱いなのは変わらず。

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