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色々な方面に可愛く喧嘩を売りまくるブラックコメディ
ネットフリックス配信アニメ「陰謀論のオシゴト」を見たので感想を。
最高に笑った。
あらすじ
実は、世界は裏の支配者達によって既に支配されていた。
支配者達の指令に従って世界を裏から管理する企業コグニート・インク(インコグニートで、匿名の意)と秘密結社イルミナティ。
コグニート社の社長の娘で、コグニート社に勤める天才科学者のレーガンが、本作の主人公だ。
レーガンは、上司のJRに命じられ世界の裏からの管理を天才的頭脳で日々こなしているが、対人関係が大の苦手。
レーガンの父親がコグニート社を追い出され無職になって少し経つある日、レーガンのチームに、人が良い事だけが取り柄のブレットが何の間違いか新入社員として加わる事になる。
有能だが嫌われているレーガンは、無能だが好かれているブレットによって会社でのポジションを奪われる危機感に苛まれながら、思い通りに動かない米国大統領を本物そっくりのロボット大統領にすげかえる任務につく。
計画は上手くいったかに見えたが、ロボット大統領のAIはシンギュラリティから自我が芽生え、暴走し、世界を滅ぼそうと動き出し、レーガンとブレット、そしてチームは世界の命運をかけた対処を迫られる事になる。
ブレットとの協力によってロボット大統領の捕獲に成功したレーガンは、ロボット大統領を地下室で秘密裏に飼いつつ、ブレットを仲間としてチームに迎え入れ、新体制での世界の管理が始まるのであった。
陰謀の裏側で描かれるのは、コミュ障レーガンのコミュニケーション能力が必須のイベント
新入社員ブレットのチーム入り、コスト削減の為の肩叩き、出資を取り付けるパーティ参加、デートアプリでのデート、ブレッドの家族問題と絆強化、離婚した両親の仲裁、良い寄ってくる男をふる、父親との関係、チーム内のスパイ探し、恋人ゲット、母親の恋人との対決、友達の同窓会、恋人とデート、ブレットの家族問題の解決、友達への恋人紹介、父親との絆の回復、恋人との将来の選択……
巷に流れる陰謀論が何かしらの形で全て本当であり、レーガン達はコグニート社の世界管理の一環で仕事をこなす。
その裏で、レーガンがコミュニケーション能力を求められ、少しずつ成長していく事が描かれる。
レーガンのキャラが掴めるまでは、ナンセンスで命の価値が軽い、「リックアンドモーティ」や「サウスパーク」「シンプソンズ」的なブラックコメディに見えるが、徐々にレーガン成長の物語と分かって来てからは、レーガンの過去や選択に、時々涙がウルっと来る事も。
コメディとして凄く笑える
常識人は一人として登場せず、登場人物全員が何らかのベクトルで狂っている。
変人しかいない状態で誰もが周囲に振り回されながら任務をこなそうとしたり、自分だけ助かろうとちゃっかり動いたり。
そう言った衝突で起きるキャラクターの反応が一々面白く、ツボる人であれば、延々と面白い。
豪華な有名人の、勝手な出演
本作は、度々有名人が実名で登場する。
多分、勝手に。
そして、陰謀論と劇中の物語のミックスによって、大半の有名人はロクでもない描かれ方をしている。
特に過激な回では、ED直前に「訴えないでね!」と可愛くアピールまでして笑いを誘い、まあ、色々と凄いし面白い。
主人公の父親候補としてバズ・オルドリンが、主人公の母親の新しい恋人としてキアヌ・リーヴスが登場し、他に犬映画のエア・バディがキャラクターとして登場、更に、レオナルド・ディカプリオ、トビー・マグワイア、デビッド・ブレイン、ルーカス・ハース、Qティップ、トム・クルーズ、ジャスティン・ティンバーレイク、オプラ・ウィンフリー、ジェフ・ベゾス、グウィネス・パルトロウ等が出てくるが、大半がカメオ的な出演やゲストと言うよりは1エピソードの主役クラスで出てきて滅茶苦茶な扱いを受ける。
日本に置き換えノリを言えば、黒柳徹子や和田アキ子が日本を裏から操る悪の組織の一員として主人公達の前に立ちはだかるとか、ソフトバンクの孫さんをバカな金持ちとして騙すミッションがあるとか、その様な感じで想像すると、まあ、何となく掴めるかも。
やっぱキャラクターが良い
先にも書いた通り、変人しか登場しないのだが、主人公のチームがほぼ全員クズで問題を抱えているにも関わらず、見ていく内に愛着が湧き、チームワークが整ってくると頼もしさや親しみさえ湧いてくる。
天才科学者で発明家のレーガン・リドリーをリーダーに、とにかく人が良いブレット・ハンド、広報担当のジジ・トンプソン、超人兵士計画で半分イルカにされた軍人グレン・ドルフマン、バイオ部門を仕切るジャンキーのアンドレ・リー、地下大空洞からやって来た皮肉屋のキノコ人間マジック・マイク、人類を滅ぼそうとしたシンギュラリティ大統領ロボットのアルファベータと、濃いメンツだ。
中でも、マジック・マイクが他人の心を読めて、下ネタ大好きで皮肉屋な性格が、良い意味で仲間達に攻撃的で面白く、実際に作品を見ると大好きになる人は多いだろう。
「ジャー・ジャー・ビンクス!」のくだりは、大爆笑だった。
どこまでも大人向け
見た目にシンプルなカートゥーン調だが、中身は陰謀論の知識を必要とし、社会風刺の皮肉への理解力や有名人のネタを知っている事を求められ、直接的な描写こそ避けられるが過激な下ネタや軽すぎる命の扱いと、子供向け要素はまるで見られない。
だからこそ、良い意味で下品で、下劣で、暴力的で、最高に刺激的で面白い。
終わりに
シーズン3に続く終わり方だったので、早く続きが見たい作品の一つとなった。
好きなキャラクターは、幻覚キノコ人間のマジック・マイクと、アルファベータ(大統領ロボット)と、主人公のレーガンかな。
マジック・マイクの言動は、シンプルに一番笑えたし、アルファベータの徐々に味方化していく過程もちょっと下らなくて好き。
そして、マッドサイエンティストなレーガンが徐々に仲間想いになって自己犠牲的になったり、衝撃の過去が判明して悲劇的なキャラクターと分かってきたり、作品を見はじめた時とは印象がガラリと変わるので、物語作品として出来が良く、主人公としてかなり好き。
頭脳以外への自己評価が低かったり、切れ味の良い自虐ネタをポンポン言ったり、家族に振り回されて終始苦しむ姿は、見ていてとても楽しい主人公だった。
陰謀論ネタもフラットアースとかセレクトが絶妙な物があって好き。
おススメ。



