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【ネタバレあり感想】「暗黒と神秘の骨 シーズン2」を見ました。

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大団円かと思いきや!?

ネットフリックス配信ドラマ「暗黒と神秘の骨(Shadow and Bone)」を見たので、感想を。

早くもシーズン3が楽しみな、非常に面白い作品でした。

シーズン1が面白ければ絶対面白いので、面白いかどうか知りたい人は安心して見よう。

シーズン2をまだ見て無い人は、ちょいちょい核心に触れたりオチに触れるネタバレがあるので注意。

暗黒と神秘の骨とは?

リー・バーデュゴの「魔法師グリーシャの騎士団」3部作を原作とした、実写ドラマシリーズ。

日本での小説刊行時のイラストイメージで入ると、ビックリするぐらいイメージが別物な、硬派でダークめなファンタジーとなっている。

シーズン1は、【ネタバレあり感想】「暗黒と神秘の骨 シーズン1」を見ました。を参照。

シーズン2のあらすじ

シーズン1でキリガンを一時は退けた仲間達。

しかし、キリガンは新たな力を手に入れて復活し、密かに仲間を集めて王国転覆の為に暗躍を始める。

キリガンの生存を知らないアリーナとマルは、ラヴカ(メイン舞台の王国)を分断し続ける影溜まり(モンスターが徘徊する黒い霧が消えない危険地帯)を消す為に新たな増幅物(グリーシャ=魔法使いのパワーアップアイテム)を手に入れる為に、伝説の海竜を探し旅をする。

アリーナ達と別れたカズ一行は、本拠地ケテルダムに戻るが、宿敵にして商売敵である裏社会のボスであるペッカ・ロリンズによって店を奪われ、殺人の冤罪までかけられ追われる身となる。

アリーナはキリガンの野望を阻止する事が出来るのか、カズはペッカに復讐を果たす事が出来るのか。

と言う始まり。

全体的にテンポ良し

シーズン2は全8話の中で、次々と事件が起きて状況が刻一刻と変化し、テンポがとても良い。

1話目でシーズン1の終わりで大団円となった状態から急展開によって状況が動き出すだけでなく、しっかりと味方キャラクター達が目標を定めて行動開始する所まで描かれるので、どういう姿勢で物語を追えば良いのかがシーズン1よりも遥かに分かりやすい。

シーズン1では秘密だった新情報が続々

シーズン2は、シーズン1のまんま続きなので、シーズン1を楽しめた人ならかなり楽しめる。

シーズン1で名前だけ登場した増幅物「鹿、竜、火鳥」の残りを回収する事になり、その中で400年以上前、キリガンの一族にまつわる秘密が明かされ、それが思わぬ人物にまで波及し、綺麗に張られていた伏線が回収されていく。

カズの宿敵ペッカとのバトルもようやく始まり、カズの仲間、お調子者の銃の名手ジャスパーも「実は」と裏の顔が示されつつ、カズとイネジュの関係も進展していく。

名前だけ登場していたシュー国にも舞台が広がり、とにかくシーズン1で撒かれていた設定が次々と動き出すワクワク感は、かなり楽しい。

魅力的な新たな仲間や、敵から仲間になる者達

シーズン2で一番キャラが立ったのは、新キャラ、私掠船(国公認の海賊船)の船長だろう。

実はシーズン1から暗躍していたストゥルムホンドこと、ニコライ・ランツォフだ。

ニコライは、シーズン2のキャラクターの中では、断トツで有能かつストレートに良い奴で、かなり推せる。

他に、ニコライの部下達も有能で良い奴だし、この辺のキャラクターは非常に良い。

シュー人のグリーシャ姉弟、タマル&トーリャとかね。

また、ようやくカズと合流したニーナや、アリーナと和解して仲間となっていくグリーシャ達も、とても頼れるし、ヘイトを抱えていたキャラは解消してから仲間となるので、見ていて気持ち良い。

ジャスパーと良い感じになっていく新たな仲間、化学者のワイランも良い。

敵から味方組のジェンヤとデヴィッドは、絶妙な立ち位置から仲間になり、特にデヴィッドの仲間になったら見えるお茶目な所は面白いし、ジェンヤとの絆は切ない。

そして、キリガンが新たに手に入れた影のモンスターを呼び出す力に対抗する為に、伝説の剣探しでシュー・ハン(アジア系の国)に行って出会う、剣を守っているオヴァル。

金属を操るグリーシャである彼女の、対象の体内にある微小金属さえ触れずに操作出来る能力は、Xメンのマグニートーを彷彿とさせ、ジャスパーが「ずるい」と言うだけはある圧倒的な戦闘力を披露してくれる。

そんなオヴァルからレンタルされる伝説の剣で戦うイネジュの大活躍は最高だ。

敵方も魅力的

シーズン1から引き続き敵として立ちはだかるキリガンだが、毎度やり方がアレだが、グリーシャが迫害されてきた歴史に暴力で対抗すると言う動機と行動が一貫していて、悪い奴だが憎み切れない魅力がある。

特に、仲間に対して時々見せる優しさや、奪われた尊厳を与える言葉や行動は、キリガンの仲間達が従う理由も分かって良い。

区切りが付くようで、引きが強い

シーズン2でキリガンを倒したアリーナ達だが、8話の前半も前半でエピローグに入り、まさかのシーズン3への丁寧な引きでシーズン2が終わる。

ラヴカが一つになった物の、今度はフョーダとの戦争に突入するわ、影溜まりを消しキリガンを倒しても影の魔法の危険が世界にくすぶっているわで、目が離せない。

カズもペッカに対して復讐を果たしたかに見えたが、刑務所内で再度暗躍を始めるペッカに不穏な空気が流れ、ニーナが救おうとしたマティアスはシーズン2内では刑務所の中でひたすら辛い目に遭い、自爆とペッカのせいで刑務所から出損ねると言う悲しい展開。

シーズン1では、打倒キリガンと、打倒ペッカがそれぞれのゴールに見えていたのに、シーズン2が終わって見ると、どちらも途中経過でしか無く、もっと大きな事件が実は裏にありそうな事が分かる作り。

続いて欲しい人には嬉しいし、シーズン2で大団円を期待していた人からすると、問題が複雑化して見える。

特に、シーズン2で登場し、株を延々と上げ続けるだけだったニコライが、最後の最後で不穏な影に蝕まれる描写と、ラストの薬物強化ハートレンダーによる大虐殺と、アリーナに備わる影の力は、シーズン3早くって気持ちでいっぱいになる。

マルとイネジュが、それぞれの理由からアリーナとカズを置いて私掠船で旅に出てしまうのも、確定的だと思っていた約束された公式カップリングを一度距離的に離して、シーズン3の為の溜めを作るのは、分かっていても「そんな殺生な」と言う気持ちになる。

もちろん、良い意味で。

終わりに

シーズン2だが、面白くて寝る間を惜しんで一気見してしまった。

バグラの死からの、マルが実は火の鳥に該当する存在でとか、マルを殺さないと影溜まりを消せないしキリガンを倒せ無さそうとか、マルを殺さずにどうするって言う流れのドキドキも良かったし、予想を絶妙に外してくる展開の驚きも良く、かなり好きなドラマである。

シーズン3が来たら、また一気見してしまうかもしれない。

ちなみに、キャラクターは、ニコライを除く王族や一軍と言ったシーズン2で良い所無しのキャラクター以外は、敵も含めみんな好きだが、その中でもカズとイネジュは安定して良かった。

マルの小指を切断するくだり以降の、デヴィッドのノリノリな感じも笑える。

シーズン2のラストでアリーナが影を使えたのは、マルを生き返らせる代償的な闇堕ち伏線かな?

なんか、シレっと使っちゃいけない力、使おうとしてたよね?

オマケ

【ネタバレあり感想】「暗黒と神秘の骨 シーズン1」を見ました。の情報にシーズン2の情報を追記。

  • 太陽の召喚者:サンサモナー。現状アリーナのみで、太陽の様な光を発生させ自由に操れる。
  • 影の召喚者:シャドウサモナー。キリガンと、その母バグラの一族の属性で、闇を発生させたり、闇の粒子で刃を生成して物体を切断したり、闇を生物に注入する事でヴォルラクに変えたり出来る。シーズン2では、伝説の剣でしか殺せない影の怪物を産み出せた。
  • 破壊する者:ハートレンダーと劇中では呼ばれる属性で、サイコキネシスで対象の心臓を止めたり、遠距離で遭遇すると厄介で、劇中でも使用者が多く、敵で出ると苦しめられる。能力の応用で体温を上げたり出来る。シーズン2ラストで薬物強化された際は、教会内の全員を一気に心臓を握り殺す様な芸当も出来る事が分かった。
  • 癒す者:ヒーラー。対象の傷を癒せる。ヒーラー以外も簡単なヒールは出来るが精度が違う。
  • 火を呼ぶ者:インフェルノ。パイロキネシスが使える。
  • 嵐を呼ぶ者:スクエラー。風を操れる。
  • 潮を操る者:タイドメーカー。霧とか水を操れる。増幅物で力を増した際は氷を操れた。
  • 仕立てる者:テイラー。整形や、簡単な治療等が出来る。
  • 作り出す者:ファブリケータ―。固体がデュラスト、化学物質がアルケミ。特殊な道具作ってる人とか。聖人オヴァルのレベルになると、伝説の剣を作ったり、周囲の微小金属を振れずに操作したり、ヤバい能力と判明。
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