これは傑作ですよ

フルタイトル「美龍艶笑譚~自己肯定感が激低なドラゴン級美少女魔王を、勇者がイチャラブで退治するお話~」と言う漫画を薦められて読んだのだが、面白くて一気に読んでしまった。
知らない人に是非お勧めしたい。
記事はnoteの方にもあるので、どうぞ。
https://note.com/monogatarukoubou/n/nf0e3864aaab3?sub_rt=share_pb
ちなみに、noteにも読み放題メンバーシップがあります。
美龍艶笑譚とは?
本作はヤンマガ webで連載されている異世界ファンタジー作品である。
大して調べずに勢いで記事を執筆しているので間違いがあったらすまぬだが、原作者のブラック木蓮先生がXアカウントにノクターンとあったのでそちらで連載されている作品ないし、漫画用に新規作成したオリジナル作品と思われる。
なので、いわゆるな、なろう要素もあるが厳密には、いずれにしてもなろう作品では無い。
メインで活躍されているらしきノクターンノベルが成人向け作品を主にしているだけあり、
<内容>
何度復活しても歴代勇者に敗北し、心が折れてしまった龍魔族の魔王・イヴェール。伝説の聖剣を偶然手にした当代の新米勇者・ミリオは、そんな彼女に恋をしてしまった! しかして自信喪失中の魔王&天然勇者のコンビ結成! 二人は身体を重ね、冒険の旅に出る!
魔王の失われた笑顔を取り戻せ! 新米勇者が綱渡りの大奮闘! 異世界シリアスコメディ幕開け!
と言った感じのあらすじながら、初っ端からエロ展開の連続で、そう言うヤンマガレベルの出オチ的エロ漫画なのかと読み進めると、それを良い意味で裏切ってくれる。
本作は記事執筆現在第二部を連載中だが、単行本で7~8巻ぐらいまでの第一部までで十分傑作と言って良い出来であり、それが第二部で謎のエンジンがフルスロットルになって面白さが鰻登りになっている。
ジャンルも方向性も違うが、ドエロとかド下ネタを話に組み込みつつも面白いファンタジーを描くと言う手法は、これもかなり好きな「ローゼンガーテン・サーガ」をイメージすると、多少は分かりやすいかも知れない。
本格的な動き出しは「聖剣紛失事件」から
本作は、プロローグに当たる主人公とヒロインの出会いで、しっかり人を選ぶ。
まあ、そう言う作品だし、それは正しいのだが、物語としてエンジンがかかり始めるのは、主人公のミリオが聖剣を紛失すると言う失敗をしてからだ。
ここで一気に事態が動き出し、それまで勇者と魔王の二人が何をすればゴールだったのかが今一つ掴み辛かったのを状況の面白さとミリオの不幸が面白い事で読めていたのが、物語の追うべきストーリーラインが読者に共有される事となる。
物語にタイムリミットが生まれ、それまでに達成しないと破滅する未来が提示され、それだけでも面白い。
しかし、本作は、ここで一つ持ち味として確立した「アイドラマスターパート(誤字にあらず)」が始まり、シリアスなのにふざけ切った状況で物語が勢い良く回り始める。
ノリとしては、古くは「ハーメルンのバイオリン弾き」だったり、最近だと近い読み味を感じられるのは「ゴールデンカムイ」あたりがある。
本作の作中ネーミングが殆ど日本語のそのままをカタカナ風にモジった物である事も手伝い、このメタなネタは読者にすんなり受け入れられる。
そして笑えるのだが、すぐに第一部のクライマックスに突入してしまい、感動のエンディングとなる。
だが、本作は第二部にて、新たに「ジョジョ」や「フロムソフトウェア」等のネタで同じノリを取り戻し、面白さが加速していく。
それら元ネタが分かると、めちゃくちゃ面白いパロディが熱い漫画なのだ。
指輪物語ネタは笑った。
キャラが良い
魔王でヒロインであるイヴェール、勇者で主人公のミリオ、話を回す上で重要な役割を果たしつつもコミックリリーフとして活躍する伯爵令嬢バレッタ、第二部付近から参入した途端に大活躍するドルチェ、等のメインキャラは読み進めていくと皆癖があるが好きになるだろう。
コメディパートでのイチャイチャワチャワチャも楽しいし、シリアスパートでの互いを守る為に身体を張っていく姿は素直に熱い。
そして、第一部のメイン敵であるアスティアン王子も、敵として魅力があり、女神からチートを与えられ人の身で持つ全ての才能を持っている的設定での活躍は、かなり良かった。
ちゃんと頭が良い感じが良い
本作は、劇中に登場する魔法なりガジェット的な物にも光る所がある。
「科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日誌」みたいな、その技術力や設定の世界で、こういう事が行われて当然と言う部分が考えて設定されていて、劇中の登場人物達がそれらを駆使して裏をかきあう状況は、かなり良い。
バレッタの魔法の通信技術、アスティアン王子の対魔王戦術、イヴェールの魔法の使い方、ドルチェシステム、どれも、ちゃんと頭が良い。
その環境や状況下で、どうすれば良いか最善手を考える事で編み出された様な良い塩梅で活躍するのだから、それが役立つのも、それが工夫や力で破られるのも、展開が一々気持ち良い。
叙述トリックや伏線回収が熱い
本作は、第一部を通して行われる、プロローグで展開されるトンチキなエロ展開も含めた、実は叙述トリックの伏線でしたと言う大仕掛けが隠されている。
これが、ある程度は読みなれた人であれば予想出来るのだが、叙述トリックを使った大仕掛け自体も面白いのだが、それ以上にそれらの中にある要素を組み合わせた、絶対に勝て無さそうな状況で戦う事となる第一部ラスボスに対する、勝てて然るべき丁寧な積み重ねの連動が仕込まれていて、こちらが滅茶苦茶熱い。
第一部ラスボスとは思えない壮大な話による世界観の広がりも無理が無く、まだ世界の謎が残った状態でも一区切りついたカタルシスは爽快かつ痛快だ。
当然、絵も好き
本作、漫画担当の郊外の某先生が漫画力が高く、更に話が進むにつれて明らかに画力も漫画力も上がっていくので、そこも大きな見所の一つだ。
画力の脂がのった状態のイヴェールはかなり可愛いし、ミリオもカッコイイ。
終わりに
珍しく、おススメ漫画紹介でした。
エロコメディなので対象年齢に制限はある物の、本作の面白さは本物なので気になったら読んでみて欲しい。
個人的には、勇者が大事な聖剣を紛失するシーンの先まで読んでから、面白いか面白く無いか判断して欲しい。



