「話を広げるタイプ」と「話を閉じるタイプ」の思考差があると、話題になった事がある。
例えば、
A「もし人類が不老不死になったらどうなるだろう?」
B「現実的に不可能だから考える意味がない」
この時、
AはBをつまらない考え方と思う。
BはAを非現実的だと思う。
実際これは、どちらも正しいが、幸せな状態とは言えない。
単に思考モードが違うだけである。
目次
オープン型思考とは何か
オープン型は発散思考だ。
可能性を探す時に役立つ。
- 面白いか
- 広がるか
- 新しいか
- 意外性があるか
を重視する傾向がある。
典型的な口癖は、
- もしも
- 仮に
- 例えば
- 逆に考えると
- 他には
等がある。
- 創作家。
- 研究者。
- 企画屋。
- 発明家。
- コメディアン。
こうした職種に多く、使えれば有利に働く。
オープン型での思考とは探検である。
結論は後でいい。
まず未知を見たい。
クローズ型思考とは何か
クローズ型は収束思考だ。
正解へ向かおうとする姿勢がある。
- 正しいか
- 実現可能か
- 矛盾していないか
- 再現できるか
等を重視する。
典型的な口癖は、
- 根拠は?
- つまり?
- 結論は?
- 現実には?
- それで何になる?
- まとめると?
等がある。
- 管理職。
- 会計。
- 法務。
- 技術者。
- 品質管理。
こうした職種に多く、使えると有利に働きやすい。
クローズ型にとって、思考とは整理である。
未知へ広げる事より、今ある材料から何かを決める事が重要とされる。
オープン型は「面白さ」を探す
オープン型が興味を持つのは、正しさより発見だ。
例えば、
「もし恐竜が絶滅していなかったら」
という話。
クローズ型は、
「絶滅したから意味がない」
となる。
オープン型は、
「だから面白い」
となる。
話の向かっている方向、目的が違うのである。
オープン型は仮説を楽しみ、未踏の場所を彷徨い、更に良い正解を模索するのに役立つ。
クローズ型は「精度」を探す
逆にクローズ型は、曖昧さを嫌う。
例えば、
「大体こんな感じ」
と言われると不安になる。
なぜなら、実行段階では、曖昧さが事故に繋がるから。
オープン型が100個の案を出すなら、クローズ型はその中から1個を選ぶ。
オープン型が、まだ無い場所の地図を模索し作る作業なら、クローズ型は実際に道路を作る計画を立て行動するみたいな差がある。
なぜ衝突するのか
思考モードの違いによって、衝突が起きる理由は、思考の方向性が違うから。
そして、その思考モードが違う事に気付かなかったり、揃える事が面倒な時に人は、相手を能力不足だと思う。
うわぁ、こいつわかってない、と思う。
オープン型は思う。
「想像力がないやっちゃなぁ」
クローズ型は思う。
「何言ってんだこいつ」
しかし実際には、思考の方向が違う事で、お互いのやりたい作業工程が違っている。
設計図を描いている人と、施工している人が、お互いの状況を隠しながら喧嘩しているようなものだ。
本来は、思考モードは、場面場面で最適な物を選ぶべきで、いわば役割分担が必要だ。
だが本人達は、相手が間違っていると思っている。
そして、現実では、最適な思考モードが曖昧な事が、よくある。
両方必要だったり、本当はオープンやクローズに傾けた方が良いのに、大多数が間違った思考モードと言う場面だ。
創作界隈で起きやすい問題
例えば、作者が言う。
「こんな設定どう?」
オープン型の人は、
「じゃあこういう展開も出来そう!」
と返す。
クローズ型の人は、
「その設定だとこの部分が矛盾する」
と返す。
すると、前者に対し、そう言う意見を求めているのではないのだが、と思う人もいれば、後者に対し、アイデア募集のつもりだったのに添削された気分になる、なんて人もいる。
オープン型の人は、アイディアを提供したつもり、クローズ型の人は、問題点を発見してあげたつもり。
どちらも悪意がないし、モードが揃っていれば、有用に働く。
モードが違うだけだが、それを揃えるのが、面倒なのだ。
会議が地獄になる理由
アイデア出しの場なのに、開幕即否定が始まる。
これはクローズ型思考に傾けるのが早過ぎる。
逆もある。
決定会議なのに、延々と新案が出続けたり、曖昧な確認ややり取りが終わらない。
これはオープン型に偏り過ぎだ。
どちらも会議を壊す原因だ。
発散と収束を同時にやろうとすると、アクセルとブレーキを同時に踏むみたいな事になる。
優秀な人は両方使う
本当に優秀な人は、オープン型だけでもクローズ型だけでもない。
切り替えが、状況に合わせて上手い。
広げるべき時は広げようとし、その時は徹底的に広げる。
馬鹿げた案も、極端な案も出す。
その後、決める為に判断を始めて、案をどんどん切っていき、整理する。
優先順位を付け、実行する。
良い創造とは、発散だけでも、収束だけでも成立しない。
必要な場面で、モードを適宜切り替えて、より良い物を選ぶのに役立つモードを使い分ける必要がある。
相手のモードを見極める
議論で最も重要なのは、内容より先に、今どちらのモードであるべきか、相手はどうなのかを確認する事だ。
- アイデア出し中なのか
- 問題点検査中なのか
- 雑談なのか
- 決定会議なのか
これを共有するだけで、会話の衝突や会議の事故は、激減する。
結論
オープン型思考は、見えていない世界を広げて見える様にしていく。
クローズ型思考は、見えている世界に対し判断を下し狭めて決定をしていく。
オープン型だけでは夢想家になる。
クローズ型だけでは管理人になる。
面白い作品も、優れた会社も、発明も、研究も、結局は、広げるべき時に広げる人と、閉じるべき時に閉じる人の、健全な往復運動から生まれる。
問題は、どちらが正しいかではない。
今やるべきなのが、どちらなのか、そして、参加者が足並みを揃えられているか、である。
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