失った者の穴を埋める為に

大好きな人がいた。

とても大好きな人がいた。

でも、自分より先に死んでしまった。

あまりにも辛い別れだった。

伝えたい事もあったのに、伝えられず死んでしまった。

後悔だけが残り、心にぽっかり穴が開いている。

そんなある日、失った大好きな人と、似た人と出会ってしまった。

見た目、動き、言葉、いつも似ている所を無意識に探している自分に気付く。

心が癒されている自分に気付いてしまう。

誰にも言えない、後ろめたい、秘密の幸せ。

そんな細やかな幸せが、また、壊れそうになる。

大好きな人を失った時と同じだ。

でも、今度は前とは違う。

前と同じ事には、絶対にさせない。

二度と同じ失敗は繰り返さない。

あの時、もしもどうなるか分かっていたなら、どうした？

今度は、どうすれば良いか、もう分かっている。

この記事では、そんな「死んだ大事な人の代わりとして別の人を守る」系のキャラクターが活躍する作品を紹介していく。

一部に重大なネタバレが含まれるので、要注意。

アルジェントソーマ（2000）

＜内容＞

エイリアンの再生体“フランク”の暴走で、恋人と己が未来を失った青年タクト。リウと言う新たな名前を得た彼は、フランクへの復讐を果たすためフューネラルに入隊する。

※以下、アルジェントソーマの超ネタバレ注意！

リウ・ソーマことタクト・カネシロと、フランクことユーリ・レオノフが該当。

タクトは、恋人のマキ・アガタをエイリアン再生実験中に起きた事故で失う。

再生実験は不完全に成功し、記憶喪失のつぎはぎエイリアンとなった実験体フランクを殺す為にタクトはリウと身分を偽り、軍の対エイリアン特殊部隊に入る。

一方、フランクはマキを救おうとしていた事が後に判明し、マキそっくりの少女ハリエット・バーソロミューが別個体のエイリアンによって殺されそうな所を救助し、友人となる。

フランクを回収し対エイリアン兵器として運用する事になった事で、タクトはハリエットと出会い、マキを失った穴を埋める様になる。

その後、エイリアンの正体が宇宙飛行士ユーリのなれの果てと判明。

フランクにユーリの記憶が戻り、ユーリの妻クローカが第一次遭遇戦で自分の手によって亡くなっている事、クローカも雰囲気がハリエットに似ている事が分かる。

つまり、フランクも自分が殺したクローカや、守れなかったマキの代わりにハリエットを守っていた事が分かるわけだ。

GUNGRAVE（2003）

＜内容＞

巨大な二挺拳銃と、武器を満載した棺桶を携えた人間兵器、ビヨンド・ザ・グレイヴ。彼こそはかつて暗黒組織「ミレニオン」のスイーパーとして活躍したものの組織の幹部であり親友でもあったハリーの策謀によって命を落としたはずの男、ブランドン・ヒートの生まれ変わった姿だった。蘇る記憶との葛藤にさいなまされながら、グレイヴはハリーの野望を阻止すべく、かつての仲間たちを倒していく。ハリーとグレイヴの最終決戦-二人の男の胸に去来するものは？野望と友情と男の意地が錯綜する中、二人の銃が火を吹く！

ビヨンド・ザ・グレイヴことブランドン・ヒートが該当。

親友の手によって、愛するマリアを失い、自身も殺される。

だが、マリアの娘である浅葱 ミカを救う為に、生前の契約からネクロライズを施され改造人間として蘇り、ミカを守り組織と戦う。

GUNSLINGER GIRL（2002）

＜内容＞

公益法人社会福祉公社――表向きは障害者支援のための首相府主催の組織だが、その実態は瀕死の少女たちに機械の身体を与え、その少女たちに政府に敵対する勢力を秘密裏に排除させる諜報機関だった。一家殺害事件の生き残りの少女・ヘンリエッタは「条件付け」という洗脳処理により、以前の記憶を封印され「義体」となる。そして元軍人のジョゼ・クローチェは、テロリストに家族を殺され、復讐心に捕らわれ社会福祉公社に入り「担当官」となる。義体と担当官、二人はつねに行動を共にし、銃を手にテロリストの戦いに身を投じていく。架空のイタリアを舞台とした、少女と銃、そして周囲の大人たちが織り成す群像劇。第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。

ジョゼッフォ・クローチェことジョゼさんが該当。

過去にテロ事件によって妹のエンリカと家族を亡くし、担当する義体ヘンリエッタを妹と重ねて大事にしつつも、復讐の道具にしている事に葛藤している。

機動戦士ガンダムUC（2010）

＜内容＞

U.C.0096。建設中の工業コロニー“インダストリアル7”。父を知らずに育った少年バナージ・リンクスと船に密航した謎の少女が出会い、そして白いモビルスーツ“ユニコーン”と様々な思惑が絡み出した時、歴史の針が動き出した。『ラプラスの箱』を巡る争いに巻き込まれることを、バナージはまだ知らない…。

スベロア・ジンネマンが該当。

彼は過去に、戦争で娘のマリィを亡くしている。

その後、人身売買された先の娼館で悲惨な状態（アニメと原作小説で違う）にあったプルトゥエルブを救出し、以降はマリィに重ねてマリーダ・クルスと名付け、面倒を見ていた。

しかし、当初はマリーダの父となる事には抵抗があり、あくまでも上官として接し、マリーダには自身をマスターとよばせていた。

本編では、ジンネマンとマリーダのエピソードは泣かせる物が多い。

コードギアス　シリーズ（2006）

＜内容＞

超大国ブリタニア帝国に占領された日本＝エリア11。そこに生きる二人の少年、ルルーシュとスザク。「ギアス」の力を手に入れ、世界を壊そうとするルルーシュ。ナイトメアフレーム「ランスロット」を操り、世界に理想と真実を求めるスザク。二人の対照的な生き方は、やがて帝国を揺るがす大きなうねりとなっていく。

オレンジこと、ジェレミア・ゴッドバルト辺境伯が該当。

最初（1話目）は純血派と言う派閥に属する神聖ブリタニア帝国軍の軍人として登場し、カレンをナイトメア戦で圧倒するが、ゼロことルルーシュの策略にハマり、以降は長らく（37話ほど）転落人生を歩む事となる。

スザクを政治利用して処刑しようとした際（4話目）、ゼロのオレンジ事件が発生し、ギアスによって操られ醜聞を晒し、全てを失う。

その後、仲間に処刑されそうな所（5話目）を自分が処刑しようとしたスザクと、スザクを気に入ったユーフェミアによって救われ、エリア１１内での地位を失ってもブリタニア軍人として職務を全うしようとする。

だが、ナリタ戦（10話目）参加時にカレンと交戦する事になり、紅蓮二式の輻射波動をもろに受けて死にかける。

運良く生きのび（11話目）クロヴィスの部下バトレーに拾われたジェレミアは、ギアスの実験台に使われサイボーグにされてしまう。

サイボーグにされてもブリタニア帝国の為に働く意思は消えず、ブラックリベリオン時（23話目から）に目覚め、ナイトギガフォートレス・ジークフリードを操りルルーシュを追い詰めるが、C.C.の機転によって海中に引きずり込まれ消息を絶つ（25話目）。

V.V.によって海中から回収後、サイボーグとして再調整を行われたジェレミアはギアスキャンセラーを得て、ルルーシュを狙う刺客として送り込まれる（37話目）が、ゲフィオンディスターバーでサイボーグ部の動力サクラダイトを停止され再び死にかける（38話目）。

だが、ジェレミアが純血派を立ち上げた理由が実はルルーシュの母親であるマリアンヌを救えなかった過去の事件を悔い、ブリタニア皇族を守る決意からで、ルルーシュにマリアンヌへの忠義を見せた結果救われ、以後はルルーシュへの絶対の忠誠を誓うようになる。

以降は、ルルーシュへの忠義が揺らぐ事は無く、オレンジと呼ばれても「それは我が忠誠の名」と言い切り、全ての戦いが終わるとオレンジ農園でオレンジ栽培をする様にまでなってしまう。

The Last of Us（2013）

＜内容＞

生きるために愛を捨てた男と愛を知らない少女の旅が今、始まる。世界的大ヒットシリーズ「アンチャーテッド」を生み出したノーティドッグが、新境地を切り拓く。彼らの次なるチャレンジは、荒廃した大陸を生き抜くサバイバルアクション。謎の寄生菌により崩壊寸前のアメリカ合衆国を舞台に、死と隣り合わせの過酷な旅路を描き出す。その卓越したグラフィッククオリティで活写するのは、寄生菌に冒された“インフェクテッド（感染者）”の恐怖、そして登場人物たちの心のドラマ。脅威を乗り越えた先に待つものとは――。

主人公のジョエル・ミラーが該当。

20年前に娘のサラを失っていて、任務で共に旅をする事になるエリーとの間に、親子の様な絆が芽生えていく事になる。

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム（2022）

＜内容＞

ピーターがスパイダーマンだという記憶を世界から消すために、危険な呪文を唱えたドクター・ストレンジ。その結果、このユニバースに、ドック・オク、グリーン・ゴブリン、エレクトロ、サンドマン、リザードといった強敵たちを呼び寄せてしまう。マルチバースが現実のものとなってしまい、次々とスパイダーマンに襲い掛かるヴィラン達。その脅威は、恋人のMJ、親友のネッド、さらにはメイおばさんにまで。このユニバースを守り、愛する人達を守るために、最大の危機に晒されたピーターに突き付けられる＜選択＞とはー。

ピーター・パーカー（アメイジングスパイダーマン）が該当。

Xenogears（1998）

前世から続く因縁に翻弄される記憶喪失の青年フェイと敵国の軍人エリィを中心に描かれる、巨大ロボットSF作品。

ナノマシンで形成されたアンドロイドのエメラダ・カーリムが該当し、自身を作ったキムの代替品としてフェイを慕い戦う事になる。

ちなみに、キムの死を受け入れる隠しイベントをクリアすると、エメラダは覚醒して成体となる。

ザ・ボーイズ（2017）

＜内容＞

Amazonプライムオリジナルドラマ史上、最も視聴されている『The Boys』（ザ・ボーイズ）原作コミックの翻訳版！

「誰がウォッチメンを見張るのか?」という古くからの問いに答えた作品、それがこの『ザ・ボーイズ』だ
――サイモン・ペッグ

『ヒットマン』や『プリーチャー』など数多くの人気作を世に出しているガース・エニスと、『Transmetropolitan』のダリック・ロバートソンがタッグを組んだヒットシリーズ『ザ・ボーイズ』の翻訳版が日本初登場。
危険でクレイジーな“スーパーヒーローのお目付役兼後始末屋”「ザ・ボーイズ」の活躍を描いたアンチヒーローコミック。

コスチュームを着たヒーローが空を飛び、マスクをつけたヴィジランテ(自警団)たちが夜を徘徊する世界では、彼らがヤリすぎないよう誰かが見張っていなければならない。
なぜならスーパーヒーローの中には、必ずしも“正義の味方”とは言えないような、やっかいな連中も存在するからだ。
そこで登場したのが「ザ・ボーイズ」だ。
ある意味、地上で最も危険な能力を持つスーパーヒーローに対抗するため、CIAが招集したのは、やっぱり危険でクレイジー、一筋縄ではいかないやっかいなヤツらだった。
ビリー・ブッチャー、ウィー・ヒューイ、マザーズ・ミルク、フレンチマン、ザ・フィーメール、彼らは今日も“スーパーヒーローどものご乱行”に目を光らせる!

本書は人気シリーズ『ザ・ボーイズ』全12巻のうち、「Vol.1:The Name of the Game」と「Vol.2:Get Some」を合本した翻訳版です。
また、「ザ・ボーイズ」のメンバーのひとりウィー・ヒューイのモデルで、『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホット・ファズ』『ミッション:インポッシブル』『スター・トレック』など数々の映画にも出演している英国のコメディアン・俳優・脚本家サイモン・ペッグが序文を寄せています。

ビリー・ブッチャーことウィリアム・ブッチャーが該当。

妻のベッカをスーパーヒーローのホームランダーにレイプされ殺された復讐に燃えていたが、実は裏でベッカはホームランダーの子供ライアンを生み、監禁生活を強いられていた事が判明。

救出を試みるが失敗しベッカを永遠に失ったブッチャーは、ベッカの遺言からベッカの血を引くライアンを守る事を誓い、復讐とライアンの安全の為にホームランダーの命を狙う。

ノエイン　もうひとりの君へ（2005）

＜内容＞

僕の大切な人を奪いに来たのは、僕だった

北海道・函館。ハルカは青く光る雪に包まれながら、教会の尖塔の上に立つ黒いマントの謎の男を見かける。
小学六年生になった初夏。ハルカは、幼馴染のユウが母親に中学受験を強要されてストレスを感じていることが気になって仕方がない。
そんな微妙な関係の二人を尻目に、友人たちの間では幽霊の目撃談が盛んになっていた。そしてハルカとユウの前に再び青い雪の中に見た謎の男“カラス”が現れる。巨大な“ウロボロスの環”とともに・・・。ハルカの首元が淡く光りはじめる。「まさか、『龍のトルク』が…」愕然とつぶやくカラス。絶望の未来を救う“鍵”を持つ少女ハルカは未来を変えられるのか?ユウとカラスの選択は?

時空を超えた運命が、今動き出す-。

アトリが該当。

最初は完全に頭がイッちゃってる悪役の様な形で登場したが、記憶喪失を経て、妹のサラを失った過去から、重ねて見たミホや他の子供達を守る為に戦う様になる。

ハリー・ポッター　シリーズ（1997）

＜内容＞

ハリー・ポッターは孤児。意地悪な従兄にいじめられながら11歳の誕生日を迎えようとしたとき、ホグワーツ魔法学校からの入学許可証が届き、自分が魔法使いだと知る。キングズ・クロス駅、9と4分の3番線から紅色の汽車に乗り、ハリーは未知の世界へ。ハリーを待ち受けていたのは、夢と、冒険、友情、そして自分の生い立ちをめぐるミステリー。

ハリーはなぜ魔法界で知らぬものが無いほど有名なのか？　額の傷はなぜか？　自分でも気づかなかったハリーの魔法の力が次々と引き出されてゆく。そして邪悪な魔法使いヴォルデモートとの運命の対決。

セブルス・スネイプ先生が該当。

愛したが結ばれる事が叶わなかったリリー・エヴァンスの息子であるハリー・ポッターを影から守っている。

舞-HiME　シリーズ（2004）

＜内容＞

豊かな自然と古き伝承が残る海沿いの町、風華の地に建てられた近代的な学校、風華学園。

両親を失くし、唯一の肉親である弟・巧海(たくみ)とともにそこへ通うことになった鴇羽舞衣(ときは まい)を、数奇な運命が待ち受ける。

「大切な人」への思いが産み出す異形の生き物「チャイルド」。それを操る力を持った、12人の“HiME”と呼ばれる少女たち。

舞衣を含めた彼女たちは、運命を操ろうとする何者かの力により、この学園に集められたのだった。

深優・グリーアが該当。

ミユは戦闘用アンドロイドである。

後のシリーズ内では、マスターであり、愛するアリッサ・シアーズの遺伝子を受け継いだ子孫を代々守り続けている事が描かれている。

アンチマテリアライザーと言う特殊武装を持っていて、シリーズ通して最強格ではあるが、同型機のM－9に敗北する描写があったり、無敵と言うわけでは無い。

※この記事は、追記・編集していく予定です。