【ネタバレあり感想】『ウェンズデー シーズン1』を見ました。【考察】

二転三転が待つ、ファンタジックミステリー

アダムスファミリーのスピンオフドラマシリーズ「ウェンズデー」のシーズン1を見終えたので、感想を。

ネットフリックス配信ドラマは、面白いの本当に多いよね。

アダムスファミリーとは?

元は、1937年に雑誌掲載されていた1コマ漫画が原作で、タイトルのアダムスとは、作者のチャールズ・アダムスに由来する。

テレビドラマ(1964)、テレビアニメ(1973)、実写映画(1991)、CGアニメ(2019)と様々なメディアで作品が作られ、日本でも知名度は非常に高い。

上流階級のアダムス一家が活躍する物語であり、その一家の価値観が「愛」や「絆」等を除き一般社会と反転している事で、家族は仲良いし最低限の善良さや憎めなさを持っているのに、邪悪や暴力、悪事等を好むと言うギャップと、世間とのズレ方によって起きるコメディ展開が独特の世界観を作っていて、作品の特徴でもある。

本作は、あのティム・バートン監督が、アダムスファミリーを料理したミステリー作品である。

「ウェンズデー」のあらすじ

一年前、ウェンズデーは幻視能力に目覚め、それを誰にも言わずにいた。

物語冒頭、ナンシーレーガン高校に通う弟のバグズリーが、学校でダルトンにいじめられている事を知る。

ウェンズデーは報復としてダルトンの泳ぐプールにピラニアを放ち、睾丸を喰わせて退学となる大事件を起こす。

ウェンズデーはカウンセリングに通う条件付きで、なんとか自由の身となる。

そんな娘の身を案じた父のゴメズと母のモーティシアは、自分達が出会い恋に落ちた寄宿学校、ネヴァーモア学園に通わせる事にする。

学園は、吸血鬼(牙)、人狼(毛皮)、ゴルゴン(石)、セイレーン(ウロコ)と言ったモンスターや超能力者等の特殊な人々が通う学校で、町の人々には「のけ者たちの学校」と呼ばれ、疎まれていたが、校長と町長の努力によって何とか関係を保っていた。

ウェンズデーは全てに反抗する様な態度のまま寮に入れられるが、転校すると早々に学校の生徒が怪物に殺されると言う殺人事件が発生。

しかし、通報したが事件の痕跡が何者かによって消され、嘘つき呼ばわりされる事となってしまう。

そこでウェンズデーは、独自に事件の真実を暴こうと捜査を開始する。

登場人物

太字は良く出てくる人物。

アダムス家

  • ウェンズデー:主人公。本作中では家族への当たりが少しキツめスタートだが、家族は愛している様子。小説執筆が趣味。幻視能力(サイコメトリー)に目覚めていて、接触した対象の未来や過去のネガティブなシーンが見えるが、制御が出来ないのが悩み。
  • パグズリー:ウェンズデーの弟。
  • ゴメズ:パパ。過去に殺人の罪を(アダムス家的にマイナスな理由で)着せられた事があり、ストーリーに関わってくる。
  • モーティシア:ママ。幻視能力があるが、ウェンズデーとは性質が真逆に違い、ポジティブなシーンしか見えない。旧姓はフランプ。
  • フェスタ―:ゴメズの兄。手で触れるだけでスタンガンの様な電気ショックを起こせる能力がある。潜伏がてらウェンズデーの助っ人に。
  • ラーチ:アダムス家の執事。フランケンシュタインがモチーフ。
  • ハンド:右手だけの、ゴメズの幼馴染。ウェンズデーをスパイする筈が、良い様に使われる事に。
  • ネロ:幼い頃ウェンズデーの飼っていたサソリ。散歩中に自転車に轢き殺された。
  • グッディ:1600年代のアダムス家のご先祖様。ウェンズデーにソックリだが髪が金髪。

ネヴァーモア学園

  • ラリッサ・ウィームス:ネヴァーモア学園の校長で、シェイプシフター。学園と生徒第一。モーティシアの友人。
  • マリリン・ソーンヒル:ネヴァーモアの寮母で先生だが、人間。食虫植物を育てている。
  • イーニッド・シンクレア:ウェンズデーの寮でのルームメイトで、人狼だが変身不全に悩んでいる。Vlogが趣味。エイジャックスが気になっている。年相応のティーンエイジャー。水と油の様な関係だが、徐々に親友となっていく。
  • ビアンカ・バークレー:セイレーンで学園の女王様。フェンシングが強い。学園の秘密結社もとい秘密社交クラブであるベラドンナ・クラブに所属。親がカルトをやってて悩んでいる。本名は、ブランディ・ジェーン。声で他人を操れる。
  • ゼイヴィア・ソープ:悩める芸術家で、ビアンカの元彼氏。描いた絵を現実に出したり動かせる。ベラドンナ・クラブに所属。
  • エイジャックス・ペトロボラス:おバカなゴルゴン。ベラドンナ・クラブに所属。蛇を見ると、自他共に石に出来るので帽子を常時着用している。
  • ローワン:サイコキネシスト。ベラドンナ・クラブに所属。母親は予知能力者。
  • ユージーン・オティンガー:養蜂家の学生。事件を追うウェンズデーの相棒となる。自由に蜂を操れる。
  • ヨーコ・タナカ:イーニッドの友人。
  • ディヴィーナ:ベラドンナ・クラブに所属。
  • ケント:ベラドンナ・クラブに所属。
  • フォークナー:古い日記の主。ある事を調べていた。

生徒の家族

  • イーニッドの両親:娘の将来と世間体を気にする母と、あるがままを受け入れてくれる父親。
  • ビアンカの母親:カルト教団モーニング・ソングの教主ギデオンと結婚し、セイレーンの能力をカルトに利用している。娘もカルトに利用しようとしている毒親。
  • スー&ジャネット:ユージーンの二人の母親。関係は良好。
  • ヴィンセント・ソープ:ゼイヴィアのパパ。有名な超能力者らしい。

ジェリコ市民

  • ドノバン・ガルピン:保安官。ゴメズと因縁がある。
  • タイラー・ガルピン:コーヒーショップの店員で、保安官の息子。
  • フランソワ:タイラーの母親で故人。
  • 太った女性警官:保安官の部下。
  • ヴァレリー・キンボット:ウェンズデーを診る事になったセラピストの博士。剥製作りが趣味。
  • ウォーカー:町長。
  • ルーカス:3バカの一人。ピルグリムワールドのバイトをしている。町長の息子。
  • ルーカスの友人(デカ):3バカの一人。ピルグリムワールドのバイトをしている。ユージーンにゲロまみれにされた。
  • ルーカスの友人(小太り):3バカの一人。ピルグリムワールドのバイトをしている。
  • アーリーン:ピルグリムワールドのキャスト。町に来たばかり。
  • ホームレス:コブハムの森にある1600年代の集会所跡地に住む。手癖も態度も悪い。
  • アンワル:町の検視官。
  • ギャレット・ゲイツ:30年前にゴメズに殺されたと言う人物。
  • アンセル・ゲイツ:ギャレットの父親。のけ者を憎んでいたらしい。息子を亡くした事件後に酒におぼれて死んだらしい。
  • ローレル・ゲイツ:ギャレットの妹。事件後に海外で溺死したらしい。
  • ジョセフ・クラックストーン:ジェリコの町を作った偉人で宣教師。1625年に魔女裁判をした記録がある。

謎のモンスター

  • ハイド:シーズン1を通した事件の犯人。「ジキルとハイド」のハイドと言うモンスター的な性質の総称で、個人名では無い。

不幸なモブ

  • ダルトン:パグズリーをイジメたばかりに、「ピラニアに睾丸を喰わせる」と言うウェンズデーの報復に遭った学生。水球部。犯人であるウェンズデーは「血が絶えて、世の為」と言う感想で、まったくオーバーキルを反省していない。

これぞ、アダムスファミリー!

本作は、アダムスファミリーのスピンオフと言う事で、原作やシリーズを見ていると嬉しい要素が盛り沢山だ。

ゴメズとモーティシアのラブラブっぷりは健在だし、ハンドくんやフェスタ―おじさんと言った助っ人キャラの活躍も楽しい。

アダムスファミリー以外みんな怪しく見えてくる!

ミステリーなので、連続殺人犯を追うのが目的なのだが、要素を整理すれば読める物の、そんな見方をしない場合は、誰も彼もが怪しく見えてくる。

校長も寮母も同級生もコーヒーショップの店員もセラピストも、みんなみんな怪しく見える。

これは、ミステリーとしては優秀だ。

全8話の8話まで真犯人を自信を持って確定できないで「あいつも怪しい」「こいつも怪しい」「あいつか」「まさかあいつか」「これはミスリードか」と、ゆる推理し、二転三転のどんでん返しによるジェットコースターを楽しむ事が出来る。

そう言う意味では、8話でサクッと楽しめるミステリーとしては、良い出来と言える。

ちなみにだが、ミステリー慣れしてると初見で犯人だけは一部分かるぐらいの難易度。

犯人の動機が、魅力的でない……

本作で肩透かしを食らった部分があるとすれば、連続殺人事件の犯人の動機や、狙いだ。

犯人判明までは楽しいのだが、いざ犯人が分かって「どうしてこんな事を?」と言う段になると「言いたい事は分かるが……」と、ちょっと勢いにブレーキが。

簡単に言えば「差別」「因縁」「復讐」「快楽」等であり、舞台設定の割に壮大そうな計画を練っていた割に、なんと言うか、やる事が小さいし、頭も良くない。

なので、良質なミステリーを求めている場合、期待が大き過ぎると最後にガックシと点数を下げてくる可能性がある。

敵が最後の最後で魅力ダウンする為か、犯人判明後のラストバトルも、あっさり味。

シーズン2に続くの?

本作は、シーズン1で事件を解決して終わるのだが、ウェンズデーの独白で「事件は終わってない」とあり、どうやらシーズン2に続くらしい。

ここで終わっても綺麗な終わりっぽい。

なのに、残された伏線とか謎ってアピールしているが、あっても黒幕周りにちょろっとあるだけで、そこまでフックが強くない。

これは、めちゃくちゃ気になる謎を一つ残すとか、やるなら思い切りやって欲しかった所。

終わりに

アダムスファミリーとして見ると、過去の作品を意識した作りもあって、まったく新しいが、ちゃんとアダムスファミリーである。

ウェンズデーを探偵にした、連続殺人事件の犯人を追うミステリーと言うアイディア自体面白いと個人的には感じた。

惜しむらくは、真犯人のガッカリ要素ぐらいで、全体的な出来は非常に良い。

細かい事を言えば気になる部分はチョコチョコとあるが、(霊体が物理干渉とか、幻視設定の変な所での都合良さとか)概ね、好評である。

特に「うおおおぉ!」となったシーンは、フェスタ―おじさんの初登場シーンで、91年の映画版でのクリストファー・ロイドを彷彿とさせる見た目と吹き替えを感じさせる統一感あるおじさんには、ニッコニコである。

「出ないのかな?」と油断してたら登場と言うサプライズは、普通に超うれしかった。

あと、縫い目だらけのハンドくんも、手だけなのに可愛いくて、やっぱり好き。

アダムスファミリーシリーズが好きなら、いつも通りブラックに笑える筈。

アダムスファミリーシリーズを全く知らない場合は、本作を見てから是非、91年や19年の映画版を見て欲しい。

完全ネタバレ感想

以下、事件の真相と真犯人に触れる感想になる。

まっさらな状態で見る気がある人は、この下は後で読もう。

OK?

じゃあ、ネタバレを含む感想を。

本作ウェンズデーでは、ロマンスの相手みたいな顔で登場し続けるタイラーと、寮母のソーンヒル先生が、連続殺人事件の真犯人である。

ソーンヒルの目的は、ソーンヒルが町の開拓者もとい原住民や先住民を弾圧した侵略者ジョセフ・クラックストーンの末裔で、一族が反のけ者主義者だったので、自分の土地を取り戻す為にのけ者を全滅させようと考えての事で、その目標達成の為に連続殺人事件を起こしていた。

ソーンヒルの正体は、ローレル・ゲイツであり、ギャレット・ゲイツの妹である。

ギャレットが30年前に死んだのも、父親に言われてのけ者を全滅させようとしていたのに失敗し、モーティシアのストーカーと勘違いされて事故死すると言った理由だった。

ローレルは、死んだフリをして身分を偽り、計画の為の準備を続けていたのだ。

それに巻き込まれたタイラーは、母親がハイドののけ者で、人とのけ者のハーフの存在。

それを知ったソーンヒルによって人体実験をされ、自由に操れる怪物として利用されるのが始まりだが、タイラー自身も闇を抱えているらしく、邪悪な本性を覗かせていた。

肝心のソーンヒルの目的は、ウェンズデーの先祖グッディに封印されたクラックストーンの復活にあった。

クラックストーンの復活には、連続殺人事件で集めた人体のパーツと、アダムス家の血が必要で、だからウェンズデーが転校してきた時から事件が本格化したと言う話だ。

そんな話なのだが、恐らくシーズン2に引っ張る(かもしれない)であろう疑問が幾つかある。

  • 唐突なクラックストーンの魔法の杖設定(反のけ者の持ってていいアイテムじゃない)
  • 唐突なクラックストーンのゾンビ復活設定(反のけ者のしていい姿じゃない)
  • 魔女であったらしいグッディがクラックストーンを封印した理由(心臓一突きで消滅したので、封印するより倒す方が楽そう)

等のクラックストーン自体の謎と、

  • ゲイツ家の謎(ギャレットやアンセルにベラドンナ毒を渡した人物の謎。ソーンヒルがベラドンナ毒を生成出来ていたので、当時既に主犯の可能性もある)
  • ソーンヒルにクラックストーンの歴史に残されない真実を教えた存在の謎(これが恐らくシーズン2に引っ張る? ソーンヒルは海外に行っていたのも関係あるか?)
  • ソーンヒルにタイラーの秘密を教えた存在の謎

等のソーンヒルとローレルのミッシングリンクを繋ぐ出来事と、タイラーと繋がる出来事が抜け落ちている謎だ。

クラックストーンの魔法ゾンビ化は、正直「派手さ」「ノリ」と言う可能性がありそうな設定だ。

クラックストーンを復活させたソーンヒルのクラックストーンへの感想も「なんか幻滅」と先祖の人間性にガッカリしたり、計画を邪魔したウェンズデーだけでも殺せればと言う「浅さ」が目立ち、長い時間をかけてクラックストーン復活計画を立ててまでのけ者の大量殺害を企てた狂人としては、ツメの甘さが目立つ。

ラスト、護送されるタイラーが変身して逃亡を図ろうとするようなシーンもホラーとしては良いが、タイラー自身が壮大な目標や目的が無くソーンヒルに言われるままに殺人現場から人体パーツを集めてクラックストーン復活の儀式を手伝う殺人狂でしか無く、クライマックスで初変身を果たしたイーニッドに普通に負けているので怖さが少ないのもマイナスだ。

逃げて本当に怖いのは、対処が超大変だからであって、イーニッド他、人狼組が満月の夜にでも出動すれば完封出来そうなのは、恐怖が大きく不足している。

本作は、トータルで見ると非常に面白いのだが、こう言った部分で損をしていると言えるだろう。

ま、参考までにね。

フェスタ―おじさんとハンドくんだけで相当ポイント高いし、イーニッドやユージーンなんかの分かりやすく良い奴らも好きで、作品の印象はかなり良いよ。

他、記事内で触れてないキャラも、良いよ。

校長とかね。

追記

91年版アダムスファミリーでウェンズデーを演じたクリスティーナ・リッチ演じるソーンヒル先生が真犯人と言う遊びは、非常に楽しい仕掛けだよね。

2週目を見ると、ガバも見える物の、しっかりソーンヒル先生とタイラーがフリーの時に犯行が起きてて、答え合わせも楽しくて良いよ。

レイブンパーティで二人が遭遇した時の嫌な空気とか、犯人と分かって見るとゾワッとする。

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