創作論

【レビュー】ロレンツォのドローイングチュートリアル vol.3:HOW TO THINK WHEN YOU DRAW vol.3 日本語版【書評】

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モチーフ毎の捉え方と描き方を単純化し、簡潔解説した良書シリーズ!

ロレンツォのドローイングチュートリアル vol.3:HOW TO THINK WHEN YOU DRAW vol.3 日本語版

ロレンツォ・エザリントン (著), 堀越 祐樹 (編集), 瀧下 哉代 (翻訳)

◆あらゆるモノの“捉え方”と“描き方”をとことん単純化し解説した究極のドローイングチュートリアルシリーズ 第3巻◆

◆イラストレーター・フジワラヨシト氏 推薦◆

「つい難しく見てしまいがちなモチーフも、実はこんなに単純なんだと気づかされました!読んだ瞬間から世界が変わって見えます!」

本書は、漫画家、アーティスト、クリエーターのためにエザリントン兄弟が立ち上げた無料のオンラインチュートリアルの中から一部を抜粋しまとめた書籍『How to THINK When You DRAW』シリーズの第3巻日本語版です。

百科事典のように数多くのイラストの描き方を取り上げる本書の特徴は、「どんなに複雑なイラストでも、とことんシンプルに単純化して考え、描く方法を解説する」というものです。

つまり描き方の原点(本質)を解説した書籍ということです。

さまざまなイラストの描き方の基本を知ることで、描けるイラストのレパートリーが増えるのはもちろん、そこからの派生(バリエーション)や独自性(オリジナリティ)を強化することもできます。

「数多くのイラスト(モチーフ)の描き方が載っている百科事典のような本が欲しい」

「漫画やイラストを描きたいけど、キャラクター以外(背景、小物、動物、メカ、建物…etc)の描き方がほとんどわからない」

「デザインの引き出しをもっと増やしたい」

「自身の作品にもっとオリジナリティを加えたい」

『How to THINK When You DRAW』シリーズはそんな悩みの解決に役立つ書籍です。

書籍詳細目次

CHAPTER 1 キャラクターのデザイン……10

  • 1:眉
  • 2:メガネとゴーグル
  • 3:首
  • 4:カールヘア
  • 5:頭の形
  •   頭の形 拡張パック
  • 6:花冠
  •   花冠 拡張パック
  • 7:腕 パートA
  •   腕 パートB
  • 8:バックル/ボタン/ジッパー
  • 9:シャツ
  • 10:柄物の服
  • 11:歩き方
  •    歩き方 拡張パック
  • 13:飛ぶ&宙に浮く
  • 14:ダンシング
  • 15:群衆

CHAPTER 2 動物とモンスター……48

  • 16:卵
  • 17:鳥の翼
  •    鳥の翼 拡張パック
  • 18:ヘビ
  • 19:ネコの頭部
  • 20:鼻口部
  •    鼻口部 拡張パック
  • 21:カニ
  • 22:透明なキャラクター
  • 23:スライムモンスター

CHAPTER 3 乗り物と機械……70

  • 24:ロボットの手
  • 25:歯車と時計の機構
  • 26:プロペラ
  • 27:マッスルカー
  • 28:巨大な宇宙船
  •    巨大な宇宙船 拡張パック

CHAPTER 4 エレメント……84

  • 29:雲
  •    雲 拡張パック
  • 30:氷
  •    氷 拡張パック
  • 31:渦
  • 32:モーションライン
  • 33:スクリーンのエフェクト
  • 34:スポットライト

CHAPTER 5 レイアウトと構図……102

  • 35:一点透視図法 パートA
  •   一点透視図法 パートB
  • 36:戦闘シーン
  • 37:自分自身のスタイル
  • 38:交差するラインとタンジェント
  • 39:形の持つ意味
  • 40:旅 パートA
  •    旅 パートB
  •    旅 パートC
  • 41:短縮法
  • 42:2本のラインで作る構図
  •    2本のラインで作る構図 拡張パック

CHAPTER 6 自然の世界……128

  • 43:サボテン
  •    サボテン 拡張パック
  • 44:草原
  • 45:巨大な木
  •    巨大な木 拡張パック
  • 46:骨
  •    骨 拡張パック
  • 47:岩石のテクスチャ
  • 48:水面の反射像
  • 49:滝
  •    滝 拡張パック
  • 50:ファンタジー世界の地図
  • 51:小惑星と流星体

CHAPTER 7 架空の世界を構築する……156

  • 52:ケーキとデザート
  •    ケーキとデザート 拡張パック
  • 53:巻物
  • 54:ベッドシーツ
  •    ベッドシーツ 拡張パック
  • 55:木製の板 パートA
  •    木製の板 パートB
  • 56:フェンス
  • 57:舗道
  • 58:ゴミの山
  • 59:インテリアのディテール
  •    インテリアのディテール 拡張パック
  • 60:高層ビル
  •    高層ビル 拡張パック

著者について

ロレンツォ・エザリントン(Lorenzo Etherington)
アーティストやクリエーターのための無料のオンライン情報サイト『How to THINK When You DRAW』を立ち上げ、クラウドファンディング(英Kickstarter)を通じてオンラインチュートリアルの内容を抜粋した書籍を刊行。2022年10月時点で、シリーズ第5巻(vol.5)まで刊行されています。

  • 出版社 ‏ : ‎ ボーンデジタル
  • 発売日 ‏ : ‎ 2022/12/27
  • 単行本 ‏ : ‎ 186ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4862465226
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4862465221
  • 寸法 ‏ : ‎ 20 x 22 x 1.6 cm

モノを簡単に描くコツの、百科事典(3巻目)!

本書は、1巻や2巻と同じ様に、2ページ1構成を基本として、特定のモノの捉え方、描き方をシンプルに解説している。

ページのサンプルを見て貰えると、基本構成は理解出来ると思う。

例えば、本書の上記サンプルページ、「首」の項目では、2ページ1セットで人の首について、絵に描く時に気を付けるべきポイントが幾つか記されている。

しかし、あくまでも記されているのは特に重要なキーとなるポイントに絞られていて「ここだけ押さえておけば、一旦OK」と言う点が、簡潔に書かれている。

なので、説明としては、2ページに詰まっている様に見えるが、個別に見ると非常にシンプルだ。

この様に掲載しているモチーフに対して、描画する際に基本が出来てない人には大幅な上達に繋がるコツだけを厳選抽出し、所狭しと詰め込んで186ページを構成しているので、実に濃厚な読み味をしている。

だが、個別の説明が簡潔かつ、モチーフ毎に分かれているので、辞書を引く様に使う事が正しく、目次を見て興味が湧いたなら、書籍として実用時に挫折する様な事は、まず無い。

【good】巻を重ねるごとに、積み重ねられる濃度

1巻は、

  • CHAPTER 1 キャラクターのデザイン
  • CHAPTER 2 動物とモンスター
  • CHAPTER 3 乗り物と機械 架
  • CHAPTER 4 エレメント
  • CHAPTER 5 レイアウトと構図
  • CHAPTER 6 自然の世界
  • CHAPTER 7 架空の世界を構築する

2巻は、

  • CHAPTER 1 キャラクターのデザイン
  • CHAPTER 2 動物とモンスター
  • CHAPTER 3 乗り物と機械
  • CHAPTER 4 エレメント
  • CHAPTER 5 レイアウトと構図
  • CHAPTER 6 自然の世界
  • CHAPTER 7 架空の世界を構築する

となっていて、3巻では、

  • CHAPTER 1 キャラクターのデザイン
  • CHAPTER 2 動物とモンスター
  • CHAPTER 3 乗り物と機械
  • CHAPTER 4 エレメント
  • CHAPTER 5 レイアウトと構図
  • CHAPTER 6 自然の世界
  • CHAPTER 7 架空の世界を構築する

となっている。

1~3巻までを比較してみて気付くと思うが、チャプター毎の構成が同じになっていて、その中身は毎回全然違う。

関連記事:ロレンツォのドローイングチュートリアル vol.2:HOW TO THINK WHEN YOU DRAW vol.2 日本語版

つまり実は、シリーズを通して見ると、描けるモチーフの範囲や種類を増やし広げている様でいて、チャプター毎で考えると、各理解度の深さを掘り下げる様に構成されているわけだ。

これは、単体でもコツとして機能するが、シリーズで見るとチャプターテーマ毎に、領域内の描けない物が減っていくと言う事だ。

キャラ、物、世界、エフェクト、構図、等々とロジカルに抜けもれ無く要素が揃っているので、まさしく何でも描けるように導いてくれていると言って良いだろう。

そう言う意味で、本単体でも濃厚だし、シリーズで考えると特濃である。

苦手な領域を集中して学ぶ事も、伸ばしたい領域を集中して伸ばす事も出来て、使い方は個人の状況によって自由に出来る柔軟さがあるのも良い。

ちょいちょいモチーフの専門用語や名称を交えて説明されているのも、親切だ。

【good】洗練されたアートが目に心地良い

本シリーズは、ハウツー本と言う体裁の中に詰め込まれた作例と言う形での絵が所狭しと並べられ、それらが非常に気持ちの良い物となっている。

要は、作者のイラストが好きなら、画集を見る様な感覚を十分感じられると言う事だ。

人を描くだけでも、作者が楽しんで描いている事が伝わり、モデルで描かれるキャラクター達は個性豊かだ。

本としての評価は?

定価2,530円、本体価格2,300円と、価格としては相応と言った所だろう。

絵の描き方の百科事典の様なコンセプトの書籍で、既に原語版では5巻まで出ているらしい。

やはり、このシリーズ、1冊でも手を出すと、その有用性とアート性の高さから全巻揃えたくなる魅力がある。

上記した様に、シリーズを持っている事でシナジーを産み出せる様なチャプター構成なのも考えられていて凄く良い。

このレビューが、本書の購入する際の参考になれば嬉しい限りだ。

ここまで専門性の高い絵の描き方百科事典は、今まで無かった様に思うので、目次を見て気になったら手に取ってみよう。

4巻の刊行も日本で既に確定しているので、気に入った人は忘れずに予約しよう。

5巻以降も日本版が出るかどうかは、売れ行きにかかっているだろうしね。

本書発行元リンク:株式会社ボーンデジタル

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