目次
爆笑出来る農業ドキュメンタリー第二弾
Amazon配信のドキュメンタリー「ジェレミー・クラークソン農家になる/CLARKSON’S FARM」のシーズン2を見たので、感想を。
今期も面白かった。
シーズン1が面白ければ、楽しめる内容。
ジェレミー・クラークソンとは?
ジェレミー・クラークソンとは、イギリスのテレビ司会者だ。
日本では乗り物系番組の「トップギア」や「グランドツアー」がAmazon配信もあり、有名だろう。
車を中心とした番組なのだが、企画やオチが秀逸で、面白い回は相当笑える。
基本的に、バカで過激な企画を大真面目にやって、しっかり落として笑わせてくれる芸風? なのだが、農業とは縁の無さそうなジェレミーが本作では農家に挑戦する、新たな1年が記録されている。
あらすじ
<内容>
イギリスで最も有名かつ無能なアマチュア農家、ジェレミー・クラークソンが運営するディドリースクワット農場での日々は2年目を迎えた。年間の利益(昨年は144ポンド)を増やすために、彼は牛と鶏の群れを飼って、自身が運営するレストランを作り多角化を図る。
Amazon引用
シーズン2の内容
2年目なので、当たり前だが前回のまんま続きだ。
シーズン1初見時ほどのインパクトは慣れのせいで無いが、シーズン1と同じ様に様々な破天荒を見る事が出来て、非常に楽しいのは間違いない。
9話目(シーズン2の1話目)では、大麦の収穫や、羊から牛に鞍替えを。
10話目(シーズン2の2話目)では、唐辛子、鶏、不要になった羊納屋のレストラン改造、牛の繁殖準備を。
11話目(シーズン2の3話目)では、レストラン開業に向けて根回しや、種の植え付けを。
12話目(シーズン2の4話目)では、牛結核の危機や、ビールとかポテチ作りを。
13話目(シーズン2の5話目)では、鳥インフルエンザ対策や、地元農家との連携をしつつ、レストラン開業に向けて審議会に。
14話目(シーズン2の6話目)では、審議会や政府に苛立ちつつ、次々と起こる問題への対処法を探りながら暗礁に。
15話目(シーズン2の7話目)では、自分流に戻り方向転換し、グレーな事を始めつつ、反対派との戦い方を考えさせられる。
16話目(シーズン2の8話目)では、レストラン計画を邪魔をしてくる勢力に隠れて密かに進め、トラブルを乗り越えて開業を目指していく。
基本的に、最初から最後までレストラン開業を目指す1年が描かれるのだが、その間に牛の不妊問題や、牛結核、鳥インフルエンザ、キツネやミンクの鶏襲撃と言った問題と、明らかにジェレミーを目の敵にしている自治体との法を挟んだバチバチのバトルが起きていく。
今期もジェレミーがやっちゃいけないを大体やってくれる
ガチで自分の指をポテトチップス用のスライサーでスライスしたり(血まみれ、指の骨が見え、取れた指の肉を持って病院行き)、トラクター用のマシンを電柱にぶつけてぶっ壊したり、ネズミが隠れたタイヤを動かしたくてバックしないと潰してしまうのに前進しちゃったり。
Q.ポテトチップスに使う最適のポテトと油を使わないとダメな理由は?
A.発がん性物質が発生する可能性があるから
とか「そうなの!?」とか「知るかよ!」と言う目にも遭いまくり。
せっかくポテチ作ったのに、ジャガイモの品種から見直しとか、恐ろしい。
もちろん、農業や畜産業のドキュメンタリーとしてもしっかりしていて、牛の種付けや妊娠検査、出産、出荷等も描かれ、角の処理とか知らない人は「へ~」なシーンも盛り沢山だ。
淡々と繰り出す下ネタやおバカな行動がクセになる
牛や鶏の状況を眺めながら、すぐに下ネタに走るジェレミー。
「乱交パーティ」とか、ジェレミーのトーンで冷静に家畜の状況を人で例えるのが、バカバカしくてシーズン1に続き変わらず笑える。
あと、ケイレブへの嫌がらせに一所懸命なジェレミーも可愛い。
作付けミスした場所にメッセージを種で書いて、後でヘリコプターで失敗を突きつける性格の悪さとか、仲が良過ぎ。
やはりバイタリティーが改めて凄い
レストラン開業の目途が立たない状態で、次々とレストラン開業に必要な事を先回りしてやっていくジェレミー達。
行動し始めてから、許可が取れるか分からない状態でドンドンプロジェクトを進め、壁にぶつかる度にどうにか乗り越えようとして行く。
1年と言う期間でゼロからのレストラン開業だが、農作物や畜産物を自前で一から育てて用意してのプロジェクトなので、事前に仕込んで動かないと確かにレストラン開業がドンドン伸びる。
だが、早さを優先して先行投資をガンガンしていくスタイルは金銭の余裕と、かなりの勇気と覚悟が無いと、専門外の分野では難しく見える。
それをジェレミーは、金があって、企画とは言え、先頭に立って推し進め、壁にぶつかっても突き破ったり迂回する事で目的地まで突き進んでいく。
この姿が、スマートさに欠ける時も多いが、総じてカッコ良い。
人の為の法律が社会を停滞させる図
シーズン2では、シーズン1以上に自治体や国のルールに苦しめられる姿が描かれる。
一方の視点しか分からない部分もあるが、ジェレミー側の視点で見ると、ちょっとした事を試す為に、物凄い面倒臭い基準をクリアしないと、公に何もさせて貰えない、かなり窮屈な社会としてイギリスの農業界のみならずイギリス自体が描かれる。
レストランを開業するのに、シェフを雇い、提供する食べ物を用意し、衛生をに気を付けて、とやればどうにかなるかと思いきや、景観保護、土地の使用用途変更手続き、駐車場や道路の完備、トイレの設置、役所への届け出だけでなく地元住民への根回しに、反対派の懐柔や説得、それ以外にもやらなければならない事が延々と出てくる。
一度クリアして維持すれば良い事でも、一度目のクリアで審査官からの心象が悪い時に恣意的に邪魔をされ、嫌がらせを受けるなんて事も劇中で描かれる。
国と個人と言うよりは、法律を司ったり利用する権力者や個人対、圧倒的に不利な個人の戦いに見える争い。
お役所や国家機関の権力をかさに着た横柄な態度に苦しめられた経験がある人は、みんなジェレミーに味方をしたくなる様な状況に見え、普通にジェレミーが可哀想になる時がある。
ジェレミー目線を抜きにしても、道路の駐車禁止のコーンとか「うわぁ」となる。
管理や水準維持の為に邪魔をしてくる国や自治体だが、悪い事ばかりでなく支援金や補助金を条件を満たせばくれる事もある。
だが、補助によって国民が受ける恩恵以上に、面倒くささや、全て満たす事の難しさが、社会にプラスに働く様な行いでも同じように邪魔をして、悪影響が勝っている様に見える時が、あまりにも多い。
人々の幸福度を効率的に維持する為の法律の筈が、誰か個人の意見を通す為の悪用や、管理する事が目的の管理社会となっている様な違和感は、文明社会が持つ悪い所を浮かび上がらせていて、ドキュメンタリーとして問題提起となっていて、良いと感じた。
それを、法律やシステムを攻略する事で乗り越えようとするジェレミー達の動きも、問題提起に限らず、解決策の一つを提案していて、非常に良かった。
法で邪魔をしてくるなら、法や法の抜け穴で戦うと言う結論は、ある意味で王道だ。
終わりに
シーズン2も、面白かった。
2年目の年間利益は、結局いくらぐらいになるのか知りたかったが、投資ばかりでレストランの収益が出始めたのがラスト付近なので、きっと赤字で、3年目にレストランの結果発表とかだろう。
法律系の問題も、どこまで乗り越えたのか曖昧な部分があるし、シーズン3を期待して待ちたい。
と言うか、唐辛子を育てると言う話が出て来て、ノーマルな唐辛子(一般的な物は約50,000スコヴィル値)をメインでなく、ナーガ(約1,382,118 スコヴィル値。ちなみにハバネロは約2~300,000スコヴィル値)やキャロライナ・リーパー(約1,569,300スコヴィル値、の世界一辛いと言われる唐辛子。現在は、更に倍辛い物がある)を一緒に育て始めるのは、ジェレミーらしくて笑えた。
調理場でみんな咳き込むのは、楽しい。
唐辛子料理は、鍋から中途半端に遠い方が、近いより辛さで咽ると言うのは、本当だろうか?
カプサイシンって、飛散する成分がよりヤバイの?
あと、指スライスは、意外と平然と処置してて、すげーなと思った。
ってか、初手、指スライスして、以降も「指味のポテトチップ」とかネタにしてるのはネタとして強い。



