コメディ政治ドラマ
ネットフリックス配信ドラマ「その日がやってくる」を見たので、感想を。
まあまあ面白かったです。
あらすじ
<内容>
パリ郊外の青少年支援センターの指導員が、なぜか大統領選に出馬することに。ついにフランスに、黒人大統領が誕生する日がやってくるのか⁉
公式引用
大統領の資質とは?
主人公のステファンは、嘘が下手で、極端に人が良い青少年支援センターの指導員だ。
ある日、テレビインタビューを受けている大統領候補のエリック・アンドレイをカメラの前で言い負かした事で注目を集め、ステファンをアンドレイ潰しに使えると踏んだ政治家がステファンを大統領候補に立候補させ、自分が大統領になろうと考える。
そんな状況で大統領選に出馬するステファンだが、元々ただの一般人なので、選挙では無知で無力に近い。
無茶振りへの体当たりや、非常識や失礼な行為は、確かに目に付く。
しかし、ステファンは、マナーや常識こそズレていて、知ったかぶりをする悪い癖があるが、欠点は勘違いからプラスに働き、それ以上に真っ直ぐな理想と、人の良さや一所懸命さが人々に受け入れられ、いつしか周囲も本気でステファンが大統領選に勝つ事を望む様になっていく。
人々が職業政治家や活動家に求めているが、実際の多くは欠けている物の多くをステファンが持ち合わせ、それを描いたドラマと言える。
このステファンの、完璧では無いし、むしろ抜けている所やバカな所もあるが、誰が見ても裏が無い圧倒的に「善人」と言うキャラクターの上に成り立つ、仲間や家族の事と実体験が伴う社会問題に対しての考えや、真摯に人々を救いたいと言う姿勢は、現代の殆どの政治屋に欠けていて、それこそ人々がリーダーに求める大事な部分だ。
選挙活動と妨害工作
何といっても、一番楽しいのは、選挙活動パートだ。
事務所を借り、演説し、ビラを配り、ステファンを応援する仲間達と工夫しながらやっていく裏で、他の政治家からの嫌がらせを受け、過去の問題動画をさらけ出させられたり、事務所に火炎瓶を投げ込まれたり、周囲の人に説得する様に賄賂がチラつかれたり。
そう言った事を一つ一つ解決して前進していくステップは、選挙物と見てもコメディドラマとして笑える。
コメディパート
本作の大部分を占めるコメディなパートだが、独特なセンスもあるし、ネタに当たりハズレこそあるが笑える時は結構笑える。
個人的には、ステファンのチョイ悪な仲間達がズレた事を言ったりやったりが面白かった。
どんでん返しもあるが……
実は裏でとか、裏切り者が的な展開がちょこちょこと起きるのだが、意外な人物が意外な所と繋がって暗躍していたり、そんなどんでん返しもあって、話の盛り上がりとして良い部分も。
だが、どちらかと言うと、ここぞと言う所でやって来た事が報われて盛り上がると言うよりは、悪い表現をすると「え? こんな?」と拍子抜けする様な溜めで、問題が解決してしまう所があり、その辺は、少し勿体無く感じた。
物事の結末の処理が甘いと言うか、曖昧な時がある。
しかし、全体として見ると面白かったし、ハッピーエンドだったので良かった。
終わりに
そこまでキャラクターを愛して貰おうと言う姿勢が見えない為か、見終わっても気に入ったキャラクターは、個人的には特筆して出来なかった。
しかし、特殊な状況に翻弄されながらも、果敢に大統領選に挑む男の物語としては、それなりに楽しめた。
全員、良い所と悪い所があり、見ていて感じたのは、多くのキャラクターがフィクションのキャラクターよりも現実にいそうなステレオタイプに感じ、リアリティ寄りのセッティングと言うか。
知り合いや同僚でなら仲良くも出来るが、友達になりたいかと言うと、う~ん、微妙……とか、絶妙な距離を感じる描き方と言うか。
ステファンの善良さは圧倒的美点だが、じゃあ、仮にステファンみたいなタイプの大統領や首相、王様みたいなのが出て来て、国が混乱したら、きっとみんなブーブー言うだろうな的な。
それでも、汚職まみれ嘘まみれの政治家よりは、マシと感じる部分があるので、善良さは大事である。
ステファンの思想に共感した頭良い人が実務すれば良いだけだしね。



