創作論

ジャンルを選ぶと言う事は、ジャンルノルマを強いられると言う話

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基本はジャンルに逆らうな

物語には様々なジャンルがある。

ジャンルによって、見た目、行動、キャラクター、テイスト、他にも色々と、実に様々な物が決まってくる。

これは裏を返すと、作品に使う要素や組み合わせは、ジャンルを定義付ける事もあると言う事を意味する。

そして、作品を客観的に見た時のジャンルが決まると、ジャンル毎にノルマが課せられる事が多々ある。

ジャンルが強いるノルマ

恋愛作品と言うジャンルに当てはまるなら、恋愛を描く事が求められる。

これは、ジャンルによって期待されるノルマだ。

恋愛作品と表明したり、見た目に明らかに恋愛要素を前面に押し出しているのに、メインテーマやメインプロットが恋愛で無かったり、恋愛要素が皆無では、ノルマを果たせず、期待に応えられない。

具体的なジャンルが具体的なノルマを教えてくれる

ジャンルは、具体的にすればするだけ、果たすべきノルマがハッキリする。

漠然と恋愛作品では、恋愛と言う大枠以外の中で、何をするべきかが見えてこない。

片思い、両片思い、悲恋、擦れ違い、禁じられた愛、密かな愛、不倫、ネトラレ、ハーレム、等々とジャンルが具体的になると、その中で果たすべきノルマが見えてくる。

エピソードを通して丁寧にノルマを達成しなけれればならない

ジャンルノルマは、舐めない方が良い。

「はい恋愛要素出したノルマ達成」とか、そんなノルマ達成は誰も求めていない。

ジャンルノルマは、エピソード全体を通して丁寧に描かれる必要がある。

そして、ジャンルノルマを達成する為に、エピソード内では様々なお膳立てをして状況を整えてやる必要がある。

殺人事件を解決するミステリーで、捜査して難解なトリックを解き明かし、殺人犯を推理して追い詰めると言うのは、ジャンルの基本ノルマだ。

仮に、殺人犯をいきなり推理して捕まえると言う展開だけが描かれても、そこには何の感動も起きない。

殺人犯を追い詰めるには謎解きが必要で、謎解きには難解な事件が必要で、難解な事件には犯人と被害者が必要で、そうやってお膳立てお膳立てお膳立てとお膳立てて、そこに主人公が探偵として関わる状況までお膳立てる事までやって、ようやくノルマ達成と言うわけだ。

これは、あらゆるジャンルに当てはまる。

あえてジャンルを偽る

ジャンルが持つイメージを利用し、あえて特定ジャンルでは起きない事を起こす事で、実は別の主ジャンルの作品である事を表明するテクニックがある。

有名なのは「魔法少女まどかマギカ」だろう。

魔法少女と言う主ジャンルに見せかけ、実はSFが主ジャンルだったというジャンル詐欺に成功した作品だ。

以降、魔法少女を副ジャンルにした作品が量産されたのは有名な話である。

その場合、副ジャンルのノルマを全て果たす必要は無いが、主ジャンルのノルマを果たさなければならない強制力からは逃れられない事には変わりはない。

SFならSFを、ホラーならホラーを、デスゲームならデスゲームの、ジャンルノルマを果たさなければ期待外れと思われてしまう。

終わりに

ジャンルに逆らうな、です。

主ジャンルのノルマは、可能な限り最高の形で達成を心掛けましょう。

それが、エンタメ系の作品であるなら、なおさらジャンルノルマの達成は重要になります。

見る人は、その作品特有の独自的で独創的なジャンルノルマ達成を見に来ているのだから。

時々、ジャンルノルマを無視したがる人を見ますが、それ、完全に間違ってますよ案件です。

主ジャンルには、よほどの狙いが無い限りは絶対従いましょう。

具体的なジャンルが分かれば、必須ノルマが分かって、結果的に作品が進む方向まで分かったりもします。

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