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【ネタバレあり感想】「ジェレミー・クラークソン農家になる シーズン3(8話まで)/CLARKSON’S FARM」を見ました。

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安定の面白さ

と見てきて、待望のシーズン3

今期も安定感抜群ながら、色々と考えさせられる内容。

ジェレミー・クラークソンとは?

ジェレミー・クラークソンとは、イギリスのテレビ司会者だ。

日本では乗り物系番組の「トップギア」や「グランドツアー」がAmazon配信もあり、有名だろう。

車を中心とした番組なのだが、企画やオチが秀逸で、面白い回は相当笑える。

基本的に、バカで過激な企画を大真面目にやって、しっかり落として笑わせてくれる芸風? なのだが、農業とは縁の無さそうなジェレミーが本作では農家として、また新たな挑戦をする姿が記録されている。

シーズン3の4話までの内容

シーズン2を通して開店したレストランは結局、地方評議会によって閉鎖に追い込まれ、ジェレミー率いるディドリースクワットは対応を迫られていた。

地方評議会からの理不尽な是正勧告に辟易しながらも、新たな道を探るしかない。

2022年のイギリスは異常気象で農家には相変わらず厳しい状況。

新たな収入源を求め、非耕作地利用を始め、ジェレミーはベリーのジャム作りを試みるがいつもの適当さが災いしてトラブルに見舞われる。

ケイレブが農場責任者となり耕作地を任されVSでジェレミーが管轄する非耕作地でどちらが稼げるか勝負をするが、どちらも上手く行かない。

養豚を始めるが、素人が豚を大量に飼育する難しさにジェレミーとリサは身も心もボロボロになっていく。

池に作った小さなダムの修理も上手く行かず、石垣の塀は壊れ、とにかくトラブルばかりが続く。

さらには、ディドリースクワットのメンバーであるジェラルドが病魔に倒れ、どうなるか不安が続く。

今期は笑えないトラブルがかなり多い

ジェラルドが癌になり手術となったり、養豚では病気や豚の育児下手さで大量の子豚が圧死したりと、洒落にならない笑えないトラブルがとにかく印象に残る。

ジェラルドには、どうにか元気になって戻って来て欲しいと思うばかり。

豚の方は、育児下手っぷりがもはや怖く、ハムスターやネズミの飼育ミスかな?って具合に、共食い一回、ウッカリ圧死複数回で子豚がボコボコ減って行き、病気の豚から生まれた未熟児?豚が成す術もなく大量に死んでいきと、ジェレミーとリサだけでなく視聴者のメンタルも削っていく展開の4話。

ただでさえ弱いのに、子豚や親豚を下手に病気やらから治療を試みると、商売として考えた時に殺した方が得と言う状況の歯痒さも凄い。

しかも劇中では、治療を試みた豚は医療費だけかけて死亡しているのだから徒労感まである。

冒頭で資金繰りから牛を手放して打ちのめされていたのに、豚に切り替えたらむしろ状況が悪化してさえ見えるのは、皮肉が効き過ぎている。

一方で、2話から登場するグルーヴ・アルマダの売り込んできた環境再生型農業は、上手く行きすぎて取れ高が少ないのか4話時点だとあまり表に出て来ない。

あまり出て来ないが、裏で上手く行ってるっぽい事業がある事が分かっているだけでも心強いのだが、雑な事をせずにロジカルに物事を進める方がスマートに物事が上手く行く対比に現状なっていて、なんとも言い難い気分にも少しなったりする。

農家や消費者を守る為のルールだったはずが

今期も、初っ端からレストラン閉鎖スタートで、さらには直売所とキッチンカーも閉鎖の危機に直面し、地方評議会は一貫して敵の立ち位置だ。

チャーリーが間に立ちどうにかしようと動いてくれはする物の、この本来は農家や消費者を守る為のルールと思しきものが、どう考えても農家を苦しめると言う、日本の農協やらの問題とも繋がる問題は根深い。

効率化や安全対策や、組合により自衛や支え合いが本来の存在意義だった筈が、もはや既得権益と化し、ルールに従わない場合は既得権を脅かすと全力で潰しに来ている様にしか見えない状況には、間に立っているチャーリーさえジェレミーやリサに同情し、今は我慢して乗り切ろうと表現してしまうぐらいの酷さ。

確かにジェレミーやリサのやり方には問題が無い訳ではないが、ルールだからと言うだけで問題が無さそうな事まで制限する姿勢はやり過ぎに思えた。

ジェレミーの直売所で売られるジェレミーのTシャツや本が、直売所で売れる物では無いからで撤去されていくのは「それぐらい良いじゃん」と思わずにはいられない。

厳格なルールが絶対過ぎて、ジェレミーがジェレミーグッズを売る事さえ許さないのだから笑えてしまう。

ルール的には、隙間を下手に作れば悪用されるかもとか、色々と意図は当然あるのだろうが、それにしたってと言う厳しさだ。

駐車場とトイレを禁止して事実上店が開けない状況を形成していて、現状ジェレミーがタレント力で上手く行かせてしまっている状態を無視してまでルールだから禁止を貫くのは、頭が固い。

まあ、ジェレミーのやり方が万人受けでも、真面目な人にウケが悪い事も分かるが、それにしたってと言う感じだ。

私は、チャーリーがずっと困っているのに同情しつつ、強く共感してしまった。

ジェレミーとケイレブのポンコツさは、安定

もうすっかり慣れ、ジェレミーに対してマウントを取る事が多いケイレブだが、分かっちゃいるがポンコツさは面白い。

安全帯で逆に痛い思いをしたり、生垣破壊したり、ホバークラフトで衝突事故とか、どこまで素なのか、演出なのか知らないが、ジェレミーに負けず劣らずポンコツだ。

グルーヴ・アルマダに農地を取られたり、養豚で農地を取られたりと不遇な扱いを受けたりもあるが、チャーリーの忠告を無視して大失敗したり、運転をミスったり、それなのに頑固で皮肉屋でと、ジェレミーと一緒だから面白いが、一緒に仕事をするとしたら個人的にはジェレミーよりケイレブの方がしんどそうと感じたり。

キャラクターとしては大好きだけど、友達にはなれても、同僚は勘弁と言う感じ。

終わりに

シーズン3、まだ4話までだが、今期も面白い。

面白いのだが、今までのシーズン以上に、子豚の大量死やジェラルドの癌とか、今の所辛い展開が続く。

相変わらず、やっちゃいけない事をやりまくるシリーズだが、どうしてやっちゃいけない事なのかを分かりやすく視覚化してくれるのは、本当に素晴らしい。

チェーンソーで太い枝を切る時に「下から」と指示があるのに、あえて上から切るとどうなるかとか、経験が無いから良く分からなかったが、後で調べて地味に勉強になった。

商品としてのジャム作りとかも、なるほどと言う感じであった。

また、豚の大量死を見ていて、これは養豚、に限らず家畜を扱う畜産では日常的なのだろうと感じ、よく鳥インフルエンザで鶏舎全滅みたいなニュースが流れるが、ああ言う「死」を受け持ってくれる事で消費者としては美味い肉だけを享受出来ていると考えると、食肉加工に限らず本当に有難さを再認識する事にも繋がった。

本来、現実では、あのぐらい死は身近にある物なのに、それを社会の役割分担で任せる事で死を最低限にしか感じずに生きる事が多くの文明社会では出来ているが、これは見えない事で享受されている快適さなのだなと思わずにはいられない。

シーズン3の5話(通算21話)以降も、続きが気になる。

追記:8話まで視聴

前半であれだけ辛い事だらけだったシーズン3。

後半では、春や夏が訪れると共に農場の空気は変わり、前向きな事がチラホラ起きていつもの空気が戻りつつ、良い事も悪い事も起きていく。

マスタード栽培、スープ販売、キノコ栽培、山羊による草刈り、ジェラルドの復帰、ケイレブとチャーリーのイギリス首相との会談、増えすぎた鹿狩り、駐車場問題、店の営業許可が出たり、豚の子育て補助器具で特許を取ったりと、多彩かつ楽しい。

中でも、ジェレミーとケイレブがお互いの関係を見直し、喧嘩しそうになったらお茶休憩を挟む謎の協定を結んでからの、延々とお茶を飲んでる様と二人の関係が明らかに良くなった変化は見ていて微笑ましかった。

結局、環境再生型農業は長期的に見ないとならず地味な取れ高で飛びぬけて良く無いが、データと理論がしっかりしていて悪くも無く、やや良いと言う所に落ち着き、養蜂も画では出てくるがそこまで触れられずと、上手く行ってる所はスルー気味で少し寂しい扱い。

一方で、キノコ栽培は取れ高満点で、粉末キノコを売りさばこうとする様はブレイキングバッドをやや意識していて面白かった。

結局ケイレブが耕作地VS非耕作地の勝負に勝ち、農場全体で1年で7万ポンド(日本円で1400万円前後?)程度の利益?を出したが、それらはほぼ全て来年への投資で消えると言うオチだったが、ケイレブと称え合うジェレミーの関係は微笑ましく、シーズン終わりのお疲れ様会もいい雰囲気であった。

後半で復帰したジェラルドの一人だけ翻訳が入らなくなる演出も、ジェレミーやケイレブの受け答えがフワフワになるのは何度繰り返されても笑えて来る。

ジェレミーがジョークみたいにライフルの腕が良いのもコメディ映画みたいで面白い。

シーズン1で1年で得た利益が144ポンドだった事を考えると、7万ポンドの結果は大きな前進を感じられ、応援して見ているこちらも嬉しくなった。

評議会だか議会だかの鼻を明かしたり、首相と会談したりで世間を味方に付けているのも気持ち良いし、この調子でシーズン4を是非やって欲しい所である。

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