戦国の日本怖い
ディズニープラス配信ドラマ「SHOGUN 将軍」のシーズン1を見終えたので感想を。
名作ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のノリとクオリティで、日本の時代劇をやったらどうなるか、そんな作品。
マジで凄かった。
あと、真の意味で、ポリティカルコレクトネス作品だった。
海外制作なのに、なんちゃって日本を感じない。
凄い。
SHOGUN 将軍とは?
「大脱走」等の脚本で知られる、WW2では日本軍の捕虜になった経験もある、小説家・脚本家・映画監督であるジェームズ・クラヴェルの、1975年の小説「将軍」を原作としたドラマ作品。


1980年にも一度ドラマ化されていて、そのリメイク作品でもある(知らんかった!)。

内容的には、歴史的には「関ヶ原の戦い」が迫る時期。
徳川家康をモデルとした吉井虎永と、石田三成をモデルとした石堂和成による、権力争いが起きている日本に、ウィリアム・アダムス/三浦按針をモデルとしたジョン・ブラックソーンの船が辿り着き、独自の価値観と策謀と裏切りが氾濫する中で、大きな歴史的転換点に関わり飲み込まれていく姿を描いている。
あらすじ
野心溢れるイギリス人の船乗りジョン・ブラックソーンは、敵国であるポルトガルが独占する日本への航路を探る中、遭難してしまう。
しかし、目を覚ますと日本に船ごと漂着していた。
だが、言葉が通じず、船は接収。
樫木藪重が統治する漁村で幽閉され、仲間達と共に処刑を待つ身となる。
言葉が通じるが敵のスペイン人船員や、ポルトガル人宣教師、そして吉井虎永に仕える戸田鞠子と言うキリシタンの通訳と、比較的友好的で言葉が通じる者と出会い、数々の修羅場を潜りながら処刑を逃れつつ、異国の価値観に苦悩し、同時に影響を受けいていくジョン。
生きる為と見せた働きと知識から、吉井虎永の配下として認められる様になっていく。
そして遂には、旗本と認められ、領地を与えられるまでになるが、多勢力入り乱れる吉井虎永と石堂和成の争いが本格化し、ジョンは窮地へと陥っていく。
策謀と裏切りの連続
本作は、敵味方の主要キャラクターが、殆ど皆、裏で自分が有利になったり目的を果たそうと虎視眈々と狙って動いている。
中でも目立ったのは、浅野忠信さん演じる、本多正信をモデルとした樫木藪重だろう。
吉井虎永と石堂和成に挟まれ、狡賢く立ち回ろうとして行くのだが、浅野忠信さんの演技もあり、切れ者で、裏切り者で、危険な男であると同時に、どうにも魅力的なキャラクターとなっている。
時代や立場に翻弄されただけで、悪人と言うよりは弱さがある人間として描かれていて、信用出来ないのに、出来ないからこそ、画面に出てくると面白くなるキャラクターだ。
戦国日本の死生観
本作の中で描かれる、ある種の理想の「日本・大和魂」とか「侍・武士の在り方」の末の行動や選択に、ジョンがドン引きするのが面白さの一つとして確かにある。
忠義、忠誠、切腹、斬首、そんな美醜が表裏一体の世界は、現代日本人が見たって恐らくドン引き出来る物がある。
主君の目的や計画の為なら従者は文字通り、命を捨てて仕える姿は、狂気的でいて、潔く、格好良くさえある。
その中にもルールがあり、マナーがあり、礼を重んじ執行される狂気は、日本と言う世界その物が狂っている様に見えてくる。
ここまで行き切った「忠」に準じ、命が重く、同時に軽い世界は、絶対に住みたくない。
だが、間違いなく、物語として、メッセージとして「こう生きるべき」と言う部分も確かにあり、そこに見られる尊さ、気高さ、死や生の捉え方は、日本人でなくても響く物がある筈だ。
終わりに
シーズン1では、関ヶ原直前まで描かれ、ジョンが数々の経験から真の意味で侍の仲間入りをし、吉井虎永の目的が判明する所まで描かれた。
劇中は、なんか、ずっと汚いし、暗いし、殺伐としている。
だが、ゲームオブスローンズとか見れた人なら楽しめるだろう。
ドラマ作品としてクオリティは間違いなくトップクラスで、間違いなく一見の価値はある。
シーズン3まで既に決定との事で、この先も楽しみだ。
キャラ的には、真田広之さん演じる吉井虎永と、浅野忠信さん演じる樫木藪重の2人が特に印象に残ったかなぁ。
作風としてハードだし、時代劇的な分かり辛さもあるけど、その辺が大丈夫な人には超おススメ。



