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神の計画をどう解釈するか
Amazon primeでシーズン2の配信が始まったので、シーズン1を視聴。
感想としては、評価が高いだけあり、かなり面白かった。
グッド・オーメンズは、こんな話
神が6000年前に世界を作り、その為、天文学も考古学も6000年以上前の情報には実は意味が無い、全部神や天使や悪魔が作ったと言う世界が舞台だ。
それを前提とした、現実的なヨーロッパやアメリカを始めとした世界中で、理解するには難しい神の計画に従って天使と悪魔がそれぞれの思惑で人々を導いていた。
物語のプロローグ、世界の終わりとなる天使と悪魔の最終戦争予定日の数年前。
悪魔が地上にサタンの息子である反キリストを紛れ込ませる計画を進めていた。
サタンの力を持つ反キリストの覚醒によって終末戦争が起き、それによって天界の最終戦争が起きる予定だ。
主人公の一人、アダムとイブのイブを唆した事もある蛇の悪魔のクロウリーは、反キリストと普通の人間の子供を入れ替えて監視する任務に就いていたが、乗り気じゃなかった。
クロウリーは6000年も悪魔として人々を導きながら地球を楽しんできていて、今さら天界の戦争になんて興味が無かった。
しかし、命令には逆らえないと反キリストを病院に運び、そこで部下に赤ん坊の入れ替え指示を出す。
だが、これも神の計画か、悪魔の計画は狂い始める。
部下も上司も揃いも揃ってポンコツで、入れ替える予定だった子供を間違えてしまったのに、それに誰も気づかなかったのだ。
気付かぬままクロウリーは、もう一人の主人公、腐れ縁で繋がった友人の天使アジラフェルと共に、二人で反キリストを監視しようと妙案を思いつく。
「悪魔は悪に誘い、天使が善に誘えば、普通の子供に反キリストが育って、終末戦争を回避出来るのでは無いだろうか?」と言う作戦を、同じく地上をエンジョイしているアジラフェルに告げ、二人は天国と地獄を騙し、終末戦争を回避する為の共同戦線を築く。
しかし、終末の予言数日前に、事態は思わぬ方向へ。
反キリストだと思っていた子供は中途半端な悪ガキに育った物の、意味はない。
我慢して見守っていた子供が反キリストでない事にようやく気付いたが、肝心の反キリストがどこにいるか分からない。
なのに反キリストの覚醒が近付いて天国も地獄も管理していない状態で、思いも寄らぬ予想外の終末戦争に世界が向かい始めてしまう。
クロウリーとアジラフェルは、それぞれ地獄と天国を騙しつつ、反キリストを見つけ出して終末戦争を止めようと奔走する事になってしまう。
死が軽い世界での、ポンコツ達による珍道中
本作は大勢の天使や悪魔が登場し、ナレーションでは神も登場する。
神は地上を面白おかしく観察する傍観者で、基本何もしないが、天使と悪魔は神の計画に従わされ、地上を裏から管理している。
なのだが、神は悪戯者で、作られた天使や悪魔はみんなポンコツな部分があり、カジュアルに死人が出る物の、この世界の死は天国や地獄がある事と神の創造物に過ぎない事で、作品の死生観が軽く、終始ポンコツなキャラクター達によるドタバタで物語が進んでいく。
ネタバレになるが、シーズン1内で死ぬキャラクターは、一部の悪魔を除いて最終話のエピローグでほぼ全員復活して元通りにされ、とにかく死が軽い。
この死の軽さによって、ポンコツなキャラクター達によるコメディの中で死人が出ても、見終わった後に気持ちに引っ掛かりが無く、ハッピーエンドな視聴後感は非常にスッキリした物になっている。
謎設定や展開が気になるが、神の計画だからで許される?
本作は、物語として盛り上がる物の、最後は割とアッサリ終わる。
反キリストのアダム・ヤングがサタンを地獄に楽々帰せたり、黙示録の四騎士の「戦争、飢饉、汚染、死」の死以外がアダムに選ばれた友人達にアッサリ撃退されたり、ハスターが炎で焼き消えたが地獄でピンピンしてたり、絶対役立ちそうなのにアグネス・ナッターの予言書が燃やされたり、なんとなくノリで分かるが、ふんわりした理解になる部分が多い。
想像出来る範囲だが、もう少し説明描写があっても良さそうと言うか。
まあ、全部神の計画だから、表現不足やガバはツッコむだけ野暮と言う作りな気もする。
アジラフェルとクロウリーのコンビが良過ぎる
本作は、天使と悪魔と言う立場の違う二人の6000年に渡る熱い友情の物語と見る事が出来る。
特に、悪魔のクロウリーがカッコいい以上に、可愛い部分がバシバシ出てきて、視聴中はBLとか好きな人であれば心の中の腐女子が大騒ぎする事だろう。
あくまでも6000年の友情(現時点では)なのだが、クロウリーのアジラフェルへの愛情は見ていて非常に推せる物がある。
劇中「地球は諦めて他星に二人で逃げよう」なんて話をするシーンがあるのだが、追い詰められたクロウリーがアジラフェルに本心を告げるシーンは愛の告白じみたカタルシスがあり、クロウリー株がストップ高になるのは間違いない。
俳優の デヴィッド・テナントの好演もあるが、日本語吹き替え版では関俊彦さんによる声のハマり具合もあり、本作は終始クロウリーを応援して見る作品と言う印象が残った。
クロウリーによる悪魔ジョークも、ありがちながら結構笑える。
「おお、神よ!」的な皮肉なの、良いよね。
終わりに
全6話と、ドラマシリーズとしては見やすいボリュームで、総合的に見れば非常に満足度の高い作品だった。
オチの小気味良さもあり、シーズン1だけでも非常にまとまった作品だ。
この感じならシーズン2も楽しみである。
と言うか、見ていて「サンドマンっぽいな」と感じてたが、原作者同じなのね。



