創作論

性格ではなく「創作姿勢」の話。陽キャ創作者と陰キャ創作者について。

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「陽キャ」「陰キャ」という言葉があります。

本来は人間関係やコミュニケーションの傾向を指す言葉ですが、創作を見ていると、少し別の形でも使えるように思います。

この記事で言う、陽キャ創作者、陰キャ創作者は、作者が対外的に

  • 社交的かどうか
  • 友達が多いかどうか
  • コミュニケーション能力が高いかどうか

ではありません。

作者が、創作物を通して、陽キャムーブに繋がる様に立ち回っているか、創作に対する向き合い方の話です。

現実では無口でも、創作姿勢では陽キャな人がいます。

逆に、人前で話すのが得意でも、創作姿勢は陰キャな人もいます。

今回は、創作者としての姿勢に限定して考えてみます。

記事はnoteの方にもあるので、どうぞ。

https://note.com/monogatarukoubou/n/n7658b8d9db7a?sub_rt=share_pb

ちなみに、noteにも読み放題メンバーシップがあります。

陽キャ創作者とは何か?

創作姿勢における陽キャ創作者とは、まず端的に言えば、

  • とりあえず外へ出す

タイプです。

  • 完成度より公開。
  • 改善より挑戦。
  • まず市場へ投げる。
  • まず読者を見る。
  • まず反応を見る。

そんな傾向があります。

例えば、

  • まだ荒削りだが投稿する。
  • 試作品でも公開する。
  • 新しいジャンルを試す。
  • 失敗しても次を出す。

こういうタイプは、陽キャ的創作姿勢と言えるでしょう。

陽キャ創作者は作品を外で育てる

陽キャ創作者は、作品は読者と出会って初めて完成する、という感覚を持つことがあります。

だから、「外に出さないと分からない」を重視します。

  • 反応を見る。
  • 数字を見る。
  • 感想を見る。

そこから修正する。

作品を市場の中で育てる考え方です。

陽キャ創作者の強み

強みは、まず試行回数です。

  • 作品数が増える。
  • 検証回数が増える。
  • 失敗回数も増える。

結果として経験値が蓄積しやすい。

その為、予想外のヒットにも遭遇しやすい。

なぜなら市場に投げているからです。

そして、市場や読者・視聴者、ターゲット、ファンを見ているからこそ、相手を喜ばせるにはどうすれば良いか、と言う発想に至りやすく、結果として大きなヒット作に繋がる下地を育てやすくもあります。

創作姿勢においても、作品の社交性が高い、陽キャ傾向である事は、強い武器となるわけです。

陽キャ創作者の弱点

一方で、

  • 考察不足
  • 検討不足
  • 掘り下げ不足
  • 媚びすぎ

にも、なりやすい。

相手が喜べば、自分が良いと思ってない事でもブームだから、相手に迎合するからで、手を出せてしまい、それで失敗する事もあります。

出すことが目的化すると、

  • なぜ成功したのか。
  • なぜ失敗したのか。

を深く分析しない場合もあります。

また、量産できるが代表作が生まれない、という問題も時に起きます。

浅めの友達は多いけど、肝心の親友や恋人がいないみたいな感じです。

陰キャ創作者とは何か

創作姿勢における陰キャ創作者とは、

  • まず内側で作り込む人

です。

  • 投稿前に考える。
  • 公開前に直す。
  • 設定を掘る。
  • 構造を検証する。
  • 矛盾を潰す。
  • 完成度を上げる。

そういう方向へ向かいます。

おっ、身に覚えがありますか?

陰キャ創作者は作品を内で育てる

陰キャ創作者は、

  • 出す前に良くしたい

という欲求が強いです。

  • 市場より先に自分が納得したい。
  • 読者より先に自分が検証したい。

だから

  • 設定資料が増えます。
  • プロットが増えます。
  • メモが増えます。
  • 世界観が増えます。

良く働けば慎重に、悪く働くと格好付けの完璧主義者になりがちです。

陰キャ創作者の強み

陰キャの強みは、陽キャでは出しづらい「深さ」です。

  • 設定が緻密。
  • 構造が整理されている。
  • テーマが明確。
  • 世界観が濃い。
  • 長期的な整合性も高い。

それらは、一つの作品を深く掘り下げる能力に繋がりやすいです。

陰キャ創作者の弱点

稀に良くある、最大の問題は、

  • 永遠に完成しない

ことです。

  • もっと良くできる。
  • まだ足りない。
  • まだ修正できる。
  • なんか違う
  • 上手く出来ない

そう考え続けます。

結果として、

  • 作品より設定資料の方が多い

という現象も起きます。

また、市場との接触回数が少ないため、読者が何を求めているかを把握しにくい場合があります。

あなたの読者が何を求めているかは、あなたの作品が世に出ないと、正確には分かりません。

あなたが想像した事が、完璧に予想通りなんて事は、まず無いと思って良いでしょう。

その為、独りよがりな創作をしてしまいがちでもあります。

どっちが良いの?

ここまで読むと、陽キャ創作者と陰キャ創作者は正反対に見え、一長一短です。

陽キャ側に寄り過ぎると、悪いと考えないまま出す浅い人になります。

陰キャ側に寄り過ぎると、悪いと出さないまま終わる人になります。

どっちもどっちです。

みな、良い方に行きたいですが、陽キャ陰キャの姿勢は、そう簡単には変えられません。

では、どうすれば良いでしょう?

両方必要、だから?

商業レベルで成功している創作者を見ると、両方持っている場合が圧倒的に多いです。

  • 作り込む。
  • 完成させて発表する。
  • 深く考える。
  • どんどん試していく。
  • 分析する。
  • 行動する。

つまり、陰キャ工程と陽キャ工程を、必要に応じて使い分けているわけです。

創作の工程ごとに必要な性質が違う

実は創作のプロセスの中には、陽キャ向きの工程と、陰キャ向きの工程が、あります。

  • アイデア出し。
  • 実験。
  • 投稿。
  • 営業。
  • 宣伝。
  • どんでん返し考案
  • 作品やキャラの売りを決める

等、これらは陽キャ的です。

一方、

  • 推敲。
  • 構造分析。
  • テーマ整理。
  • 設定構築。
  • 検証。

等、これらは陰キャ的です。

だから、どちらが正しいかではなく、あなたが困っているのだとしたら「どちらが不足しているか」こそが重要になります。

得意を伸ばして解決する事と解決しない問題があり、例えば、物語の面白さが微妙で困っている場合、設定構築が得意な人がより面白い設定を練れば解決すると思ってやっていても、面白さの微妙さは解決しない事があります。

必要なのは作品やキャラの魅力だったり、面白いどんでん返しが最も輝くピタゴラスイッチ的な構成を練る事かもしれません。

自身の失敗パターンを見よう

創作者として成長する上で役立つのは、自分がどちら寄りなのか、知ることです。

  • 明らかに完成や発表に至った作品が少ない人。
  • 投稿できない人。
  • 完成しない人。
  • 見る人の事を考えられていない

等、これらは陰キャ創作者に多い問題です。

逆に、作品数は多いが、

  • 作品が伸びない。
  • 悪い所が改善されない。
  • 見る人に媚びすぎている。

等、これは陽キャ創作者に多い問題です。

不足している側を補う方が、問題の突破に繋がる事があります。

まとめ

創作において理想的なのは、創作者として陽キャになることでも、陰キャになることでもありません。

内側で深く掘り、外側で大胆に試すことです。

創作者としての成長は、自分の得意な姿勢を伸ばすことよりも、苦手な姿勢を少し取り入れるところから始まるのかもしれません。

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