人生の多くの問題は、特に今の時代だと、突然発生する問題ではありません。
実際には、その大半が、前から見えていた問題であることが少なくありません。
- 健康問題。
- 老後資金。
- 資格取得。
- 語学学習。
- 創作技術。
- 人間関係。
- 防災対策。
これらの多くは、未来で大きなコストとして発生する可能性があることが事前に分かっています。
それにもかかわらず、人は、しばしば後回しにします。
後手に回ります。
そして未来になってから、もっと早くやっておけば良かったと言います。
泣かされます。
周囲に迷惑をかけまくってしまいます。
そして、それを避けたいと思っていたのに、避けられない人が大勢います。
では、どうすれば未来で払うコストを効率よく前払いできるのでしょうか?
目次
人生はコストの支払い方法を選ぶゲーム?
まず一つの事実があります。
多くのコストは、払うか払わないか、ではありません。
実質、いつ払うかです。
例えば語学。
- 今勉強する。
- 海外移住や必要になった後に困りながら覚える。
の、極論どちらかです。
例えば健康。
- 今運動する。
- 病気になってから治療する。
どちらかです。
例えば創作。
- 今失敗しながらでも必死に学ぶ。
- 後で実力不足に苦しむ。
どちらかです。
何かに打ち込む、あるいは必要に迫られると言う事は、常に、支払いを消しているのではなく、支払い時期を変更しているだけです。
つまり、生きる方向性が決まっていると、ある程度の支払いが必要な事に予想がつきます。
まずは「未来の請求書」を探す
前払いの第一歩は、未来の請求書を発見することです。
人は見えている問題には、能力の有無に関わらず対処できます。
しかし見えていない問題には?
対処できません。
例えば、
- 10年後に必要になるスキル。
- 5年後に必要になる資格。
- 将来的に不足するお金。
- 年齢と共に衰える体力。
こうしたものを把握する。
当然、それらが本当に必要かは分かりませんし、役立つかも分かりません。
これは、未来予測というより、将来高確率で発生する負担の洗い出しです。
発生確率より発生コストを見る
ここでよくある失敗があります。
起きる確率ばかり気にすることです。
実際には、発生時の被害も、とても重要です。
例えば、パソコンの故障。
確率は、そこまで高くないかもしれません。
しかし、仕事や趣味のデータが消えると大損害です。
だから、面倒でもバックアップを取る人が多い。
取っていないと、修理費なり失われるデータなり高い代償を払わされる。
防災も同じです。
発生頻度自体は低いし、自分が遭遇する確率も低く、避けられる事もある。
しかし遭遇すれば、被害が大きい。
だから準備する。
未来コストを考える時は、
想像可能かつ、確率が現実的で、被害が大きいか、で考える必要があります。
最も効率が良いのは「習慣化」
前払いの最大の敵は、一度にやろうとすることです。
例えば、運動不足を解消しようとして毎日二時間走る。
これでは、三日で終わるかもしれません。
しかし、毎日五分を数回、通勤や通学時に歩く。
毎日少し筋トレする。
なら続く可能性が高まります。
前払いは、一括払いより分割払いの方が圧倒的に楽です。
人生の準備の多くは習慣化と相性が良いのです。
「後で困る」を具体化する
人は曖昧な危機には、想像力が働きません。
例えば、英語を勉強した方がいい。
では、今一つ。
身体が、頭が、動きません。
しかし、目標として三年後に海外案件を受けられない。
とか、具体的になると、多少動きやすくなります。
創作でも同じです。
文章力を上げたい、絵が上手くなりたい。
ではなく、今のままだと読者離脱率が高い、好きな絵みたいな絵を自分でも描ける様になると考え、未来コストを具体的にすると、前払いの優先順位が見えます。
自分だけで払えないコストを探す
人生には、後からでは間に合わないコストがあります。
例えば、
- 若い時期の体力。
- 長期間の経験値。
- 人脈。
- 信用。
これらは必要になってから急いで集めるのが難しい。
後払いが実質的に不可能で、後払いしているつもりが前払いをそこからして、全てが後ろにズレ込む事になる類の物です。
だからこそ優先して、前払いする価値があります。
逆に、お金で解決できるもの等は、後払いでも何とかなる場合があります。
お金、時間、体力があれば、ですが。
「今の快適さ」と交換する覚悟が必須
ここで避けられない問題があります。
前払いは、基本的に不快です。
実際に物を買う時、必要か役立つか分からない物に前払いするのは、怖かったり不安でしょう。
- 勉強。
- 運動。
- 貯金や投資。
- 技術の練習。
どれも即時報酬が少ないか、殆ど無い。
だから人は、運良くや、意識しての習慣化が出来ないと、向き合う前に後回しにします。
しかし現実には、
- 今の不快
と
- 未来の不快
を比較しているだけです。
支払いそのものを消しているわけではありません。
しかし、もし今の不快を必要とする方向に人生を進めなければ、未来の不快は遭遇すらせず済みます。
つまり、必要コスト支払いによる不快を避けると、人生はどんどん面白くなくなっていく性質があります。
創作活動における前払い
創作活動は、前払いコストの塊です。
- 資料調査。
- 技術練習。
- 構成研究。
- 失敗作。
- 試作品。
全て未来への投資です。
面白いのは、創作では成果が出る前に支払いが集中することです。
だから途中で脱落する人も多い。
しかし上達した人を見ると、過去の大量の前払いが蓄積されています。
狂った様に、他人が見てストイックに見えるレベルで前払い出来た人が、大成し易い世界です。
意味が薄い前払い
一方で、準備そのものが目的になる状態もあります。
- 資格マニア。
- 教材コレクター。
- 設定資料だけ増える創作者。
これは支払っているように見えて、実際には未来コストを減らしていない場合があります。
重要なのは、払ったコストが本当に未来の負担軽減に繋がるか、です。
収集家自体は、欲しい物にコストを払っている点で問題ありませんが、コストを払った物で未来で何かに利用する予定があった人が、ただの収集家になってしまうのは、手段と目的の逆転が起きています。
前払いの判断基準
迷った時は三つ考えると良いかもしれません。
- 一つ目、後から取り返せるか。
- 二つ目、後で払うと高くなるか。
- 三つ目、今なら安く払えるか。
この三つが揃うなら、前払いする価値は高いと言えます。
まとめ
人生とは、コストを払わずに済む方法を探すゲームではありません。
どのタイミングで、必要なコストをいかに払うかを選ぶゲームです。
未来の自分が払うコストを減らしたいなら、まず未来の請求書を見つける事です。
- 発生時の被害を見る。
- 後から回収できないものを優先する。
- 小さく習慣化する。
そして、今の不快と未来の不快を比較する。
準備とは本質的に、未来の自分を助けるために現在の自分が行う送金です。
未来の自分は、今の自分ほど自由に選べないことが多いのです。
だからこそ、本当に価値のある前払いとは、未来の選択肢を増やしておくことなのかもしれません。
そう言う意味では、未来の選択肢を増やす為に高学歴を目指しお受験戦争に身を投じるのも、立派な前払いです。
いかに自分の人生の時間を、自分の人生への前払いに使えるかで、未来の人生的豊かさが決まってくる部分があります。
コストの前払いとなる行為で遊べる様になると、人生は、その点で徐々に好転する可能性が高まります。
未来の自分が、楽になっていくからです。
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