ローグワンの前日譚完結
気になる部分もあったが、トータルでは非常に楽しめた良ドラマシリーズでした。
キャシアン・アンド―とは?
スターウォーズのスピンオフ映画「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」のメイン登場人物の一人、キャシアン・アンド―を主人公とした、ローグ・ワンの5年前の世界を舞台とした作品。
どうやら、当初の計画では1シーズンで1年ずつカウントダウンし、ローグワンに繋がる筈だったらしい。
しかし、シーズン2で完結との事。
その為、シーズン2は全12話なので、3話で1年ぐらいサクサクと進んで行く構成に。
シーズン2の構成
シーズン1では、スローペース気味にキャシアンが反乱軍に正式に加入するまでが描かれた。
シーズン2では、推測だが本来1シーズンで描く内容を3話に圧縮する形で進行する。
1~3話
新型のタイ・インターセプタ―?系(追記:アベンジャーらしい)の宇宙船を盗んだキャシアンだったが、反乱軍の内紛に巻き込まれ足止めを喰らう、その裏でキャシアンの生まれ育った星で仲間達が窮地に立たされる。
シーズン1でも感じたドラマとして良くない雰囲気が少しあり、余裕があるドラマの尺ならコメディタッチのパートとして描けたであろう反乱軍内の内乱が、尺が短くなっても短くして描かれている。
両者グッダグダの殺し合いに巻き込まれる、一人だけプロフェッショナルなキャシアン。
みたいに描くのだが、キャシアンも直前の宇宙船泥棒でグッダグダだったので、この時点の反乱軍はグッダグダと言う感じ。
何と言っても賛否が分かれるのが、3話でヒロインのビックスが帝国軍人にレイプされそうになる描写。
スターウォーズとしてもディズニーとしても、明らかに「否」であった攻めた描写で、帝国の腐敗やリアリティある圧政の実態を描く上では一定の成功をしているが、当然だが人を選ぶ所。
4~6話
ルーセンの隠れ家で隠れ住むキャシアンとビックス。
ビックスは拷問のPTSDで精神に不調をきたす。
一方で物語の話題はゴーマンと言う星に集中し、帝国はゴーマンを表向き合法的に我が物としようとゴーマンを攻撃する口実を作ろうと計画を進め、ルーセンはゴーマンを犠牲にして反帝国の計画を前に進めようと画策する。
何も知らないゴーマンの人々は帝国と戦おうと地下活動を始め帝国の手の平で踊らされ、長い間キャシアンを追い続けているシリルはゴーマンを陥れるのに利用され、キャシアンはゴーマンを救いたいと思いつつも力及ばない。
ゴーマン編が始まると、シーズン2は一気に面白さを増し、登場人物達が思惑を持って行動し入り乱れ、時に争いが起きる。
なんだかんだ正義の為に行動して来たシリルが、従う相手を間違える形で、この後で起きる事件の重要な役割を背負わされてしまうのが切ない。
7~9話
ゴーマン編クライマックス。
帝国からの圧政、情報操作、プロパガンダによって悪者にされたゴーマンは、危険な反乱分子に仕立て上げられ大虐殺された上で、星が死ぬまで採掘される事になる。
キャシアンは帝国のゴーマン監督官のデドラ暗殺を企てる。
しかし狙撃の瞬間、虐殺現場でキャシアンを発見したシリルが、偶然にもシリルの恋人で上司のデドラを何も知らぬ形で救い死ぬ。
デドラは出世と幸せを追い求めて帝国に従っていたが、自身が起こした虐殺によって幸せを永遠に失う。
キャシアンは襲ってきたドロイドを一体鹵獲し、K‐2SOを仲間にする。
シーズン2の中で一番の見せ場と言える、ゴーマン虐殺事件が描かれ、ゴーマンの虐殺は帝国では暴徒の鎮圧として処理されと、帝国の本当の怖さが垣間見える良いエピソードである。
ここまで密かに協力していたモン・モスマ議員が命懸けで議会でのパルパティーン皇帝告発を行って、キャシアンに救出される展開も、かなり熱い。
シリルの退場は、ここまでお邪魔虫と言うよりも、正しくありたかっただけの人間が虐殺に関わってしまった末に、恋人を救ったが気付けず、キャシアンには認知すらされず、キャシアンを撃とうとしたが撃つのをやめようとしたのに、最後はゴーマン人に殺されると言う、ある意味で最後まで正しくあったが本人は気付けないと言う切なさの方が勝った。
ただ正しくありたかったのを貫いた点では、不器用ではあるが嫌いになれない良いキャラクターであった。
10~12話
K‐2SO無双。
レゴのUウィング、ドラマ見る前に買っちゃったのだが、明らかにUウィングより付属フィグのK‐2SOのが活躍する。

と言うか、Uウィング登場するけど、活躍ってほど大活躍しませんやん!
明らかにシーズン1に登場したルーセンの改造フォンドア・ホールクラフトの方がカッコいいのですが活躍度が。
まあ、そんなK‐2SOが無双するクライマックスなのだが、それよりも熱いのはルーセンとクレヤ。
反乱計画の足を引っ張る人員を片っ端から殺しまくって来た覚悟ガンギマリおじさんルーセンが、ついにデドラに追い詰められる。
と思ったら、出世しか残っていないデドラがルーセンを逮捕してマウント取ろうとしたら、何の躊躇いも無くルーセンは自分を切り捨てると言う、思わぬ逆襲で一転してデドラがピンチに。
4年以上追ってきた反乱軍のフィクサーの口を割らせようと、帝国軍は救急医療センターにルーセンを運ぶが、ルーセンの側近のクレヤが単独で乗り込んで行ってルーセンの生命維持装置を外す。
二人の覚悟が決まりまくっている行動も良いのだが、ここで明かされるルーセンとクレヤの過去。
クレヤにとってルーセンは育ての親で愛していたのに、ルーセンの為にルーセンを殺すのが最良と言う状況なのだ。
これは泣ける。
ルーセンを殺したクレヤはデス・スターに繋がる情報を持って潜伏するが、それを助けに行くキャシアン達。
そこで始まるK-2無双。
映画登場キャラだし、安心感が凄いし、実際超強い。
一時はハラハラした物の、クレヤ救出を成功させて反乱軍の基地があるヤヴィンに戻ったキャシアン達。
しかしデス・スター計画が荒唐無稽過ぎて皆が信じられないと言う問題が発生。
ローグワンの状態に近付いていくキャシアン達が次の任務に向かい、故郷に戻ったビックスはキャシアンの子供を抱いていて、と物語はローグワンに続く形で幕を閉じる。
最終的に、出世を焦ったデドラがキャシアンが入っていた刑務所にぶち込まれ、シゴデキ上司だったパータガス少佐は失敗の連続から尊厳を守る為に自殺を選びと、シリーズを通して敵対してきた帝国側の人間には大打撃を与え、まだ全然勝って無いがスッキリ感があった。
パータガス少佐は敵ながら最後まで印象深く、拳銃自殺と言う退場だが、死後に部下に気を遣われ敬意を払い慕われていた描写は良かった。
終わりに
どうも最初の3話でエンジンがかかるのが遅いが、そっからが面白いと言うシリーズであった。
拷問、PTSD、レイプ、虐殺、自殺、等と言った描写で攻めていたが、反乱者を描く上では効果はあったし、一定の成功もしていると感じた。
当然、スターウォーズワールドやディズニーワールドで、そこにスポットライトが当たるのはどうか、と言う問題はある。
構成的には、シーズン1と2で対比やリフレインを使って綺麗に描かれ、その点では見応えがあった。
クレヤがキャシアンと似た境遇で、シーズン1の冒頭ではキャシアンをルーセンが助けに来る所を、シーズン2のラストではクレヤをキャシアンが助けに来るみたいなキャシアンの立場が分かりやすく変化していくのは良い。
5シーズンで描ければ、もっとキャシアンの妹についても掘り下げられたのかね?
キャシアンの妹のケリが、クレヤっぽく取れる描写があり、しかしハッキリ言及はされておらず、劇中では特に触れられずと、状況が似ているだけとも取れる。
絶妙に気になる。
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